ヤクルト4-3巨人

ヤクルトが逆転サヨナラ勝ち。1点を追う九回、先頭・ラロッカの左前打を足がかりに1死二、三塁とし、米野が左越え2点適時打を放った。巨人は八回に矢野の2点適時二塁打で逆転したが、抑えの豊田が期待を裏切り、今季2度目の9連敗。

▽ヤクルト・古田監督 ナイスゲーム。今季神宮で巨人に初勝利?
そう、なんとか勝ちたかったからねぇ。

▽巨人・原監督 勝つためにああいうラインアップにしたんだが、3番が機能しなかった。
(二岡1番、高橋由3番の新オーダーも実らず)

◇巨人、最下位に0.5ゲーム差

巨人・豊田はひざに両手を置いたまま、マウンドから動けなかった。1死二、三塁で米野に投じたフォークが落ちなかった。「まっすぐを投げておけば、手が出なかったかも……」。西武で数々の修羅場をくぐり抜けてきたクローザーが、迷いの中で投げた1球が、チームの9連敗、敵地での18連敗を呼び、さらに最下位・横浜に0.5ゲーム差に迫られる試合になった。

「久々にいいタイムリーが出たんだけどねえ」。原監督は悔しがった。中盤までは攻守にミスが出て敗色濃厚の展開を、終盤に粘ってひっくり返したのだから。

しかし抑えが崩れては逃げ切れない。直球にキレを欠いていたために、フォークをじっくり見られた。さらに無死二塁から宮出の送りバントを三塁に送球したのがセーフに(記録は犠打野選)。全盛期には簡単に出来たプレーが少しずつずれて傷口を広げた。

米野への6球目のワンバウンドしたフォークも、本来なら空振りさせるはずなのに、バットに当てられてファウル。球速や落差は前と同じでも、打者を幻惑するキレが、最近の豊田にはない。

この9連敗中は、2度の登板がいずれも黒星。抑え役の交代について原監督は「ぼくの一存では決められない」。尾花投手コーチは「監督と相談する」と話した。15試合連続一けた安打と打線が湿るいま、抑え交代となれば、巨人の視界はなかなか開けない。【冨重圭以子】

○…巨人のエース・上原が涙にくれた。連敗ストップの使命を背負って先発し、七回に代打を送られて交代するまで2失点と力投。九回裏のピンチにはダッグアウトから半身を乗り出して声援を送ったが、その甲斐もなく、チームはサヨナラ負けを喫した。試合後は「実力どうこうではなく、みんなで気持ちを前に出してやらないと」と話したが「先発として試合は作ったのでは?」と聞かれると、感情が高ぶったのか「もう、どうしていいのかわからない……」と漏らし、あふれる涙を抑えきれなくなった。

【2006/7/14 毎日新聞】
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