戦意鼓舞の秘策?単なる八つ当たり!?

サワヤカではもう勝てない!
4日から0.5ゲーム差で6位横浜を相手に屈辱の最下位攻防3連戦に臨む巨人・原辰徳監督(48)が、“嫌なヤツになる”宣言。楽天・野村監督ばりに、選手に対する口撃に乗り出した。戦意鼓舞のための秘策か、単なる八つ当たりか…。シーズン最下位が現実になれば進退問題が再燃する可能性もぬぐえないだけに、両刃の剣になる。

「8月からは、選手について厳しいことも言っていこうと思います」。2日の阪神戦前、原監督は親しい関係者にこう断言した。

7月上旬の時点で、「僕はこれまで(マスコミの前では)選手を擁護しながら、陰で厳しくしてきた。しかし、もう少しハッキリ指摘し、反骨心をあおることも必要かな、とも思う」とほのめかしてはいた。故障者が復帰し、小久保以外ほぼベストメンバーが揃ったのに、チーム状況は一向に上向かない。ついに堪忍袋の緒が切れた形だ。

あながち掛け声だけでもない。李承ヨプの2ラン2発だけでサヨナラ勝ちした1日の阪神戦後は、「もう少し(李の)前後の、3番(二岡)、5番(高橋由)の2人がしっかりしてくれないと!」と言いながら、手にしていたペットボトルの底で机の上を強く叩いた。3日の敗戦後は、「二岡だね。(3回の)1死満塁でボール球を振って三振しているようじゃあ…」と名指しした。

まずコーチ時代から目をかけてきた秘蔵っ子の二岡を標的に選んだようだが、それだけではない。7月末の中日3連戦で3タテを食らうと、同31日にベテランの仁志が二軍降格。翌8月1日に自身のホームページで、中日戦で矢野が空振り三振したボールを相手捕手が後逸した際、ネクストバッターズサークルにいた仁志がそれを矢野に大声で知らせなかった-と批判。前の打席でも打てなかった仁志だけに、自分のことで頭がいっぱいだったのでしょう。しかし、自分だけ打てばいいというのでは困ります」と書き込んでいた。

原監督は、「選手たちは新聞などをよく読んでいるし、影響力も大きい。その力を利用させていただく、というわけではないが、それを念頭に置いているということです」と説明するが、言うまでもなく、選手批判解禁は両刃の剣。

「長嶋監督はどんなに悔しい負け方をしたときでも、マスコミの前で選手の個人名を挙げることはなかった。選手をボロクソに言っていたイメージのある星野さん(阪神SD)も、陰のフォローはきめ細かいと聞く。選手批判もいいけれど、それを良い方向に持っていく器量があるかどうかでしょう」と球団関係者。

選手の間には、こんな声もある。7月上旬の広島戦で上原が栗原に逆転2ランを浴びた後のこと。「ミーティングで、相手打者の研究を担当している年配の伊勢調査担当が、『おれの研究が甘かった。申し訳ない』と頭を下げたことがあった。あとで阿部が『頭を下げさせてしまって、僕の方こそすみません』と謝りに行ったけれど、ああいうことがあるとチームの結束力が深まる。
結果が出せなかった選手が批判されるのは仕方がない。でも、監督が『きょうの負けはおれの責任だ』ということでもあれば、“監督に恥をかかせるな”と意気に感じる選手も出てくると思うんですが」

原監督は最下位攻防戦を前に、「事実としてそういう状態だし、メディアの方がそういう目で見るのは仕方がない」と唇をかんだ。

「渡辺会長が長期政権を示唆したといっても、いくらなんでも最下位となったら、『本当に原でいいのか』という声は挙がるかもしれない」(読売グループ関係者)との声も。5日の第2戦は、昨年巨人監督候補として話題をまいた阪神・星野SDがNHKのゲスト解説者として登場する。

シーズン中の補強も、打順のめまぐるしい入れ替えも効果が出ていない。最後のカンフル剤は効くのか、それとも拒絶反応なのか…。

【2006/8/4 ZAKZAK】
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