第88回全国高校野球選手権大会で初優勝を果たした早稲田実・斎藤佑樹投手(3年)と準優勝の駒大苫小牧・田中将大投手(3年)が25日、全日本高校選抜チームの合宿に参加。初日からブルペンで並んで投球練習するなど、さっそく火花を散らせた。チームは29日に渡米、ニューヨークとロサンゼルスで現地の高校選抜チームと親善試合を5戦行うが、互いを意識し合い、高め合うライバル2人が今度はアメリカで大暴れする。
 全日本メンバーの練習初日、ブルペンに集まった数十人の報道陣からざわめきが起こった。斎藤と田中が並んで投球練習。2人とも立ち投げから始めて捕手を座らせ約20球。決勝戦の疲れも見せず、互いに伸びのある速球を投げ込んだ。
 斎藤は「田中君が横にいて気になった。投げ込む角度がすごい。マネしたかったができなかった」と横目でチラチラ。田中も「斎藤君が隣にいたので緊張した。すごいピッチャー。見る余裕はなかったです。けん制のうまさとかを見て、いいものを盗みたい」と、かなり意識しながらのピッチングとなった。
 選抜チーム監督を務める早実・和泉実監督によると、ブルペンに入る希望者を募ったところ2人を含む全員が手を挙げた。そこでジャンケンで順番を決め、2人が勝って最初にブルペンに入ることになったという。
 大舞台で激闘を繰り広げたライバルが、さっそく合宿初日に投球練習で火花を散らせた。だが、チームメートとなった今は仲良くコミュニケーションを取る。この日も「甲子園終わってから何してた?」(田中)「ハリ治療に行ったり、酸素カプセルに入ってたよ」(斎藤)「そう」(田中)など情報交換した。
 選手権大会後にメジャー挑戦の夢を明かした斎藤は、米国でヤンキース戦など観戦予定があることについて「楽しみではあります」と瞳を輝かせた。またヤンキース・松井秀喜外野手についても「外国でプレーすることは大変か聞いてみたい」と興味津々。「WBCをニュースで見て、全日本でやるのが夢だった。出せる力すべてを出したい」と誓った。
 一方の田中は「勝つことはもちろん、アメリカの野球がどんなものか感じてきたい」と昨年に続き全日本メンバーに選ばれた余裕も見せた。
 親善野球とはいえ、和泉監督は「WBCで日本チームの見せた集中力はアメリカでも注目されている。日本の『野球』の良さを発揮したい」と必勝宣言。2日がかりで雌雄を決した両エースが切磋琢磨(せっさたくま)し、5戦全勝へ死力を尽くす。

【2006/8/26 デイリースポーツ】
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