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<日本ハム8-0ソフトバンク>◇26日◇札幌ドーム

 日本ハムがシーズン1位へ「逆王手」をかけた。敗れれば1位消滅の可能性もあったソフトバンク戦。ルーキー八木から武田久、マイケルへとつなぐ必勝リレーで8-0と快勝し、首位に再浮上した。エース金村の監督批判騒動も乗り越えた。この日でソフトバンクの3位が確定。1位は日本ハム、西武の27日の最終戦次第となり、日本ハムは勝つか引き分ければ無条件で1位が決まる。

 チームの窮地を救ったのは「全員野球」だった。8-0、完封リレーでシーズン1位マジックを「1」とした。12勝目を飾りお立ち台に上がった先発八木は「最高の声援で勝つことができた。したっけ(そうしたら)、明日も勝てるように応援お願いします」。北海道弁を交えたトークに、4万2000人近くが集結した札幌ドームが揺れた。移転3年目、ボルテージは最高潮に達した。

 大きな壁を乗り越えた。個人記録を軽視されたと監督批判を繰り広げたエース金村に前日、プレーオフ出場停止という重い処分が球団から科された。そしてこの日は、西武がロッテに勝ち、日本ハムが敗れるか引き分ければ西武の1位が決まってしまう局面だった。試合前、ヒルマン監督は言い切っていた。「金村の件はもう済んだこと。謝罪もした。あとは残っている試合に集中したい」。その言葉通り、打って、守って、投げて、ソフトバンクを圧倒した。

 ヒルマン監督の采配は「金村ショック」を払しょくするかのようだった。7回に打線が5点を奪い8-0になったが「絶対に落とせない試合。ベストな投手を投入する」(ヒルマン監督)と、被安打3で完封ペースの八木を交代。8回は武田久、9回はマイケルを起用した。試合前に腰に張りを感じながらも好投した八木は「いつもと変わらない感じ。大切な試合だけれども、欲を出さず投げることができた」と振り返り、「投手だから完封したいですけど、交代はすんなり受け入れられた」。武田久は「マウンドに上がったら抑えるだけ。みんなで頑張る」と言い切った。

 27日の最終戦には、23日に先発したダルビッシュを中3日でブルペン待機させる予定だ。この日の勝利で2位以上が確定し、札幌ドームでのプレーオフ開催は約束されたが、ヒルマン監督は言う。「東京からチームは移転し、新しいチームができた。夢は1つ。明日(27日)はその夢をみんな1つにして全力で戦う」。1位がかかる最後の戦いを前にチームは一丸となった。日本ハムが再び前を向いた。【上野耕太郎】

【2006/9/27 Nikkansports】
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