楽天の新外国人投手、林恩宇投手(25)が11日、久米島キャンプで紅白戦に初登板。MAX146キロの直球と、2種類のフォークを武器に、2回を無安打に抑えた。野村克也監督(71)も「きょうの収穫」と大満足で、開幕ローテーション候補に名乗りを挙げてきそうだ。

 数字にウソはなかった。昨季、台湾リーグで防御率、勝利数、奪三振の投手3冠に輝いた林が、紅白戦に初登板。MAX146キロの直球と、鋭いフォークで2回を1四球無安打に抑える鮮烈デビューを飾った。

 「よかったね。でも下半身を使えるようになれば、もっといい球が投げられるよ。フォーク? ボクの得意球だよ」

 この時期に146キロを投げながら、林はまだまだといった口ぶりだ。自慢のフォークで山下から見逃しの三振を奪ったが、「右打者に対しては普通のフォークだけど、左打者に対しては外に逃げながら落ちる球が使えるんだ」と巨人・上原なみの投げ分けができることもアピールした。

 さらに、外角の直球で空振りの三振を奪われた草野は「直球がツーシーム系だった」と手元で微妙に変化していることも証言。威力があるだけでなく、クセ球であることも打者を苦しませた。

 他球団の007も驚きを隠せない。「直球は打者の手元でかなり伸びる。見た目以上に速く感じるだろう。フォークもいい武器になる」とロッテの立野スコアラーも警戒心を強める。

 実力はもちろんのこと台湾では絶大な人気も集める林。紅白戦登板にあわせ、台湾人のメディアも久米島入りしたほどで「(ロッテに入団した)呉偲佑よりも林のほうが人気は上。本物のスターですよ」と台湾のマスコミ関係者。ルーキーでいきなりMVPを獲得するなどフィーバーを巻き起こした林はさながら台湾のマー君? 「田中君と一緒に頑張りたい」と林も日台スターの競演を楽しみにしている。

 「林が使えそうな雰囲気を見せてくれたのは収穫だね。直球が捕手の手元でピュッとくる。われわれが言うところのキレのある球だよ」

 キャンプ序盤のブルペンを視察し、「ブルペンよりも実戦派。よさそうだね」と期待していた野村監督は、ズバリと読みがあたって大満足。エース岩隈が復帰し、好調な一場に田中が加わり、さらに林まで…。投手不足にボヤいてきた野村監督が、今季はうれしい悲鳴を上げるかもしれない。

★インチェも好投

 楽天にはもう1人『林(リン)』がいる。2年目左腕のインチェ(林英傑)も紅白戦で、2回を無安打ピッチングと好投。右腕・林とは同じ81年生まれで、台湾でも同じ「誠泰コブラス」でプレー。「仲がよかったので、お互いにいい結果を残したい」と声を弾ませた。台湾では「Wリン」の愛称で親しまれたコンビが、野村楽天に希望の光を与える。

【2007/2/12 サンスポ.COM】
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