新人左腕が開幕ローテーション争いに緊急参戦する。阪神に希望枠で入団した小嶋達也投手(21=大阪ガス)の先発テストが、3月3日のオリックスとのオープン戦(京セラドーム)にも行われることが決まった。沖縄・宜野座キャンプ最終日の18日、岡田監督が早い段階で先発テストを行うことを明言。大抜てきされた小嶋が、このままステップを駆け上がれば、3月30日からの開幕カード(広島戦)デビューが見えてくる。

 もう実力を疑うものはいない。小嶋が先発枠争いに緊急参戦する。18日は宜野座キャンプでは最後となるブルペンで51球。いつものように淡々と投げ込む。オープン戦で先発チャンスが回ってきたことにも、驚いた様子は見せなかった。

 小嶋「いつでも行ける準備はしていきたい。先発をしたいです。いい感じになったので、1つずつしっかりやっていきたい」。

 17日の練習試合(対日本ハム)で鮮烈なデビューを飾った。プロ初の対外試合登板で2回を投げ、3者連続三振を含む完全投球。打者の手元で伸びる直球も最速145キロを計時し、首脳陣をうならせた。井川の抜けた先発枠争いは実績のある能見や江草が1歩リードしていたが、ルーキー左腕が待ったをかけた。指揮官はハッキリと小嶋の先発構想を口にした。

 岡田監督「小嶋がいい投球をしてくれて競争は激しくなるな。全体的にこれから(投手の)役割を分担しないといけない。小嶋も、そら先発よ。オープン戦は早いうちに放らさんとな」。

 高知・安芸へキャンプ地を移すが、22日の紅白戦登板はすでに決定している。これまでは中継ぎでの短いイニングを想定してきたが、十分、先発の役割を果たせると判断。2月の実戦はすでに先発投手が固まっているため、来月早々のオープン戦で先発テストを行うことが急きょ決まった。

 3月3日のオリックス戦(京セラドーム)にもテストは開始される。地元関西でのお披露目となるが、開幕カードも同ドームで開催。順調にステップを上がり、開幕ローテーションを勝ち取るようなら、3月30日からの開幕カード(広島戦)で先発する可能性も十分出てきた。

 小嶋にはさらなる可能性がある。沖縄では首脳陣にさえウイニングショットのフォークを見せなかった。チェンジアップやツーシームの修得を課題にしていることが理由だが、いつでも投げられる自信がある。「決め球に近いものはあります」。評価をさらに上げるに違いない「秘球」は、安芸キャンプ中の披露となりそうだ。【今井貴久】

【2007/2/19 大阪Nikkansports】
arrow
arrow
    全站熱搜

    ht31sho 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()