あいつらに、優勝を味あわせたいんや! 一緒に勝ち取ろうぜ! アニキから若トラたちに、熱いメッセージが飛んだ。逆転優勝を視界にとらえた阪神の主砲金本知憲外野手(39)が優勝に向けての意気込みを語った。林、桜井、狩野、投手では上園、渡辺…。1軍での優勝未経験の若い選手たちにもあの感激を味あわせたいと、ラストスパートに力を込める。【取材・構成=町田達彦】

 長期ロードも残り1週間、2カードとなりました。上位にもじわじわ接近し、チームはいい状態だと思います。真の意味での決戦はもう少し先になるでしょうか。今は相手は関係なく、1戦1戦、しっかり戦っていきたいと思ってます。

 自分は最初から、首位から12ゲーム差をつけられた時(6月29日)から、逆転優勝しかないと言い続けてきた。近づいたとは言え、まだ逆転はしていない。中日と巨人、それに横浜もまじえて最後まで優勝争い、それにプレーオフ(クライマックスシリーズ)への順位争いが熱くなるはずです。

 その中で今強く感じるのは、あいつらに優勝を経験させてあげたいな、ということです。あいつらとは、今シーズンすごく頑張っている若手をさします。

 野手でいえばリンくん(林)、桜井、狩野、投手でも若い選手が1軍でいっぱいプレーしている。自分はもう2回も優勝を経験させてもらったけど、彼らはまだ1軍での優勝を知らない。1年間、一生懸命戦ってきて、その結果が優勝ならどれだけすばらしいことか。それを味わって欲しい。そして「みんなで勝ち取った優勝だ」と心の底から思いたいんです。

 実際にこれから追い上げて逆転するには、何が必要になるのか。はっきり言って、今の上位チームに実力の差はほとんどない。やっぱり最後は気力の勝負。勝とうという思いの強さの勝負になるでしょう。

 残り試合の全部が全部に勝てるはずはない。それでも1戦1戦、勝つんだと思い続けたい。そして、ここぞという大事な試合にきっちり勝つ。それと勝てる試合は必ずとっていくことが重要でしょう。現に6月の交流戦以後は、そんな試合が多くできています。

 ただこれからは、さらに引き締めていきたい。例えば6回で1点リードしていれば、うちはJFK(ウィリアムス、藤川、久保田)がしっかりしているから勝てる確率が高くなる。でも、だから安心、大丈夫と思ってはいけない。

 1点よりも3点、3点リードなら5点、6点と差を広げていく。そうすることで、理想は3人が丸々、少なくとも1人は休める状況を作っていく。そうやって彼らが休みを取りながら、出てきたらいい仕事ができるようにしてあげたい。いつもいつも3人が揃って投げていては、いつかもたなくなる。長期ロードの前くらいから、攻撃でも試合の最後まで気を抜くことはなくなりました。

 自分では気力や闘志が強いかどうかは分からない。目に見えないものですからね。だいたい、今の時期にこの位置(差のない3位)にいれば自然と気持ちは高まってくるもの。きっとそれは、優勝を知らない若い選手たちでも同じでしょう。最後まで一緒に戦って、一緒に笑いたいと思います。

【2007/8/21 Nikkansports】
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