ロッテ・久保康友投手(28)と阪神・橋本健太郎投手(28)の1対1の交換トレードが合意に達したことが3日、明らかになった。近日中に正式発表される。先発陣の一角を担える10勝級投手の獲得を目指していた阪神と、中継ぎ強化を狙うロッテの思惑が一致した。また、この日、真弓明信監督(55)率いるチームは1カ月間の春季キャンプを打ち上げた。

  ◇  ◇

 安芸で春季キャンプを打ち上げ、若虎投手陣の成長に目を細めた真弓監督にダブルの朗報が飛び込んできた。開幕構想をさらに盤石にする実績のある先発右腕が、新たに猛虎軍団に加わることになる。

 阪神が、ロッテ・久保の電撃獲得に成功したことが、デイリースポーツの取材で明らかになった。

 球団は、今年初めに坂井オーナー主催の新年会で真弓監督と今季の構想を話し合い、指揮官の若手育成の方針を優先させ、補強活動の“休止”を決めていた。

 だが、今季から先発転向に挑戦する久保田が、沖縄キャンプ中の2月上旬に右肩関節炎で離脱。開幕は絶望的な状況となったことで、水面下で補強に向けた調査を再開。一昨年からトレードでの獲得を視野に調査を続けていたロッテ・久保に照準を絞り、獲得交渉を本格化させていた。

 一方のロッテ側も、昨年30セーブを挙げた荻野を中心とした終盤の必勝リレーをさらに強化するべく、中継ぎ補強を課題に掲げていたことから、両球団の思惑が一致。久保-橋本健の1対1トレードがまとまった。近日中に両球団から正式に発表される。

 真弓監督は若手育成を一番のテーマに掲げる一方で、昨秋の就任時から、先発投手に関しては“大物限定”の補強を要望していた。そんな指揮官の意に沿うトレードは、100%の満点補強といえそうだ。

 久保は新人イヤーの05年に10勝を挙げ、ロッテの日本一に貢献。06年には開幕投手も務めた実績がある。07年にも9勝をマーク。昨年こそ本来の力を発揮できなかったが、いわゆる松坂世代の28歳。年齢的にも脂が乗ってくる時期で、今後の虎投の柱となることが期待できる。

 久保は奈良県出身。阪神電鉄は今春「なんば線」を開通させ、近鉄との直通運転をスタートする。これまで以上に奈良県からファンを甲子園に呼ぶことをテーマに掲げる球団の営業活動にも追い風となりそうだ。

 安芸キャンプを打ち上げた阪神は、今後のオープン戦の中で開幕ローテ争いが本格化する。そこに実績のある久保が加入。さらに競争が激化し、それがチーム全体のレベルアップにつながっていきそうだ。


【2009/3/4 デイリースポーツ】
arrow
arrow
    全站熱搜

    ht31sho 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()