返す刀で古田、清原解説バッサリ


 楽天・野村克也監督(73)がWBC東京ラウンドで当面の敵である韓国にコールド勝ちした原ジャパンに、激辛エールを送った。日本代表は米国・サンディエゴでの第2ラウンド出場(15日から)を決めたが、9日に韓国と1、2位決定戦で再戦(東京ドーム)が待っている。野村監督は大勝した試合の後が大事だと声を大にした。

 韓国戦から一夜明けた8日、野村監督は「昨日はボロ勝ちでしょ。韓国が難関だったわけでしょ。楽に通過できて…。フンッ。何も言うことないでしょ」と圧勝を喜んだ(?)。

 歴史的勝利と日本中が沸き返っているが、その余韻も冷めやらぬうちに、中1日で迎える韓国との再戦。それを聞くと野村監督は「あぁ、そう。そりゃ見ものだな」とニヤリ。「大勝した後は、得てして点が取れんもんや。根拠がないわけじゃない。打つ方は雑になるし、投げる方は慎重になる」と指摘した。

 まさに打線は水物。大爆発した翌日に、1点を取るのに四苦八苦し“昨日の点を残しておけばよかったのに”ということが多々ある。ここ4試合で日本代表打線が爆発したのは韓国戦だけ。突然変異で1試合だけ大爆発するのは、よくある展開だけに、単純にこれで復調したとは言い切ることもできない。

 天敵である韓国の先発左腕・金広鉉を3回途中8失点でKOしたことにも、野村監督は「スライダー投手はスライダーに泣くという格言がある。基本は直球なんだよ」と分析。「ド真ん中の直球を見逃してるんだから、スライダー狙いだとわかるだろ。韓国野球は遅れてる。捕手が下手。幼稚だ」と、初歩的なことを見破れず、北京五輪と同じ配球で攻めた韓国バッテリーの自滅だったと解説した。

 さらに、「オレがバッテリーコーチで行こうかな。打倒日本で」とも。もちろん、やられた韓国は対策を練ってくる。決勝までで、最大あと4度対戦する可能性があり、野村監督が言うように、同じヘマはしないだろう。

 これまで野村監督はWBCに関して「原じゃ勝てん」、「なぜ松中と細川を外した」、「捕手が城島と阿部ではダメだ」などとテレビ、週刊誌などでメッタ斬りにしてきた。

 ところが、あまりにも話しすぎたことで、周囲からストップがかかったようで、ここ数日はWBCの話題には「ノーコメント」とダンマリを決め込んでいた。それだけに、この日も最小限の発言にとどめたが、原ジャパンにアドバイスを送っておきたかったのだろう。

【キヨは「根性論ばっかり」】

 また、テレビ朝日の中継に登場した愛弟子の古田敦也氏の解説には「明るく、元気よくやな。そっちの方が(テレビ朝日上層部の)ウケがいいんだろ。日本ももうおしまいやな」とボヤいてみせた。しっかりした野球解説を求めている野村監督にとっては、古田氏の「オーケー解説」は理解できないようだ。

 古田氏が久米島キャンプに訪れた際には「オマエもっとハッキリ物を言えよ。監督まで上り詰めたんだ。もう怖いものなんかないやろ」と声をかけていたのだが、以前の解説とは何も変わっていなかった。

 米国ラウンドをTBSで解説する清原和博氏についても「根性論ばっかやないか。あいつに解説なんかできんやろ。清原という顔だけでやるしかないやろ」と、疑問符をつけた。

 どの解説者や評論家も「すごい、すごい」と日本代表応援団になるのはもちろん結構なことではあるのだが、野村監督の冷静な意見もまた、拝聴に値するといえそうだ。


【2009/3/9 ZAKZAK】
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