近い将来のメジャーリーグ挑戦を希望する阪神・藤川球児投手(28)に、メジャー使用球への適性問題が浮上している。WBCでは日本の公式球との違いにてこずり、不完全燃焼に終わったが、その悔しさをぶつけて自信を取り戻す1年となる。

 藤川は29日のオリックス戦(京セラドーム)でWBC凱旋後、初登板。2番手として4回の1イニングを2奪三振で三者凡退に仕留める上々の内容。直球は150キロをマークし、威力を取り戻してきた。「周りが心配しているんであって、自分は心配はしていない。やるしかないですから」と問題なしを強調した。

 帰国して息を吹き返した藤川の姿を見て、真弓監督は「(WBCは)やっぱりボールが合わなかったんかな?」とポツリとつぶやいた。

 WBCで米国に乗り込んでからは2試合計2イニング投げ、打者8人に37球、2安打2奪三振。自慢の直球の球速は147キロどまり。メジャーリーグ関係者へのアピール不足は否めなかった。その原因が、日本とは違うボールにあるのでは、と見るのも無理はない。

 WBCで使われたローリングス社製のメジャーリーグ公認球は縫い目が高く、これまでメジャーリーグに渡った日本人選手も「表面が滑りやすい」と慣れるのに悪戦苦闘している。

 藤川がメジャー入りへの夢を持っていても、真弓監督の言うようにボールとの相性が悪いようなら致命的だ。「メジャーリーグのボールよりマイナーリーグのボールの方が小さくて握りやすいからいい」とさえ言うヤンキース・井川慶投手など能力の持ち腐れにもなりかねない。

 球団にすれば、藤川がボールとの相性の悪さで阪神残留に気持ちが傾けば大歓迎だが、藤川もそう簡単に夢をあきらめられるはずもない。

 29日の試合では2003年まで採用していたノーワインドアップでの投球を披露した。「(投球の)幅を広げたい。何も考えずに投げたところで、自分でやっていてもつまらないですから」と藤川。まずは、日本のボールで結果を残して、メジャーへの道を開く考えだ。


【2009/3/30 ZAKZAK】
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