close
 井川の抜群のタフネスぶりは、舞台を大リーグに移しても大きな武器になるだろう。今季まで5年連続で2けた勝利をマーク。この間の投球回数は昨年の172回1/3を除けば、いずれも200回を超えている。現在の日本球界を見渡しても、毎年これほどのイニング数を投げられる投手は、そうはいない。

 プロ入り以来9年間、大きな故障はなし。丸太のような迫力十分の太ももと、対照的にきりりと引き締まった上半身は、地道なトレーニングと、徹底した節制が生み出した。既に来季に向けて、地元茨城でトレーニングを再開している。準備に余念がない。

 井川自身「(ニューヨークのファンには)ローテーションを守って試合をつくる、という自分のスタイルを見てほしい」と話す。150キロの速球と多彩な変化球を誇る松坂のような派手さはないが、けがなく、シーズンを通してきっちりと働ける「強さ」が、井川の十分過ぎるほどの魅力だ。

 奪三振王には3度輝いている。重たい直球と切れ味鋭いチェンジアップのコンビネーションは一級品だ。もともとマイペースな性格だから、メジャーのマウンドでも物おじせずに向かっていくだろう。

 27歳。投手としての円熟味を増すのは、これからだ。貴重な左腕であり、成功のチャンスは十分にある。

【2006/12/28 共同通信社】
arrow
arrow
    全站熱搜

    ht31sho 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()