おれたちレッドソックスのメンバーが東京に到着して、2日経った。ここにきて最も大きなことは、とにかく何をするにもスケジュールどおりだということ。

 初日、おれたちはフィールドで練習する以外は、これといったプランがなかった。だから東京ドームの周辺を歩き回り、何があるかを見ていた。

 昼食はすしを食べ、練習をこなした後、夜には歓迎パーティーに出た。しかし、夜の9時30分には眠りについてしまった。とにかく、この日は疲れた。

 今日はホテル近くの神社に行って写真を撮り、祈願もしてきた。それから、政府の建物の近くに行ったが、そこでは写真を撮った後、まっすぐにホテルへ戻り、試合会場の東京ドームへ向かった。

 現時点で、かなりコンディションはいい。大事なのは、今夜はできるだけ早寝をしないことなのだが、これが難しそうだ。23日の試合と25、26日の両試合はいずれもナイター。だから今は、遅くまで起きているように気持ちを集中させている。今夜は観光や日本ならではのものをチェックしながら、ショッピングもする予定。何か魅力的なものを見つけたい。

 さて、おれは日本に向かう飛行機の中、たったの2時間しか眠れなかった。ほんの昼寝のようなものにしかならなかった。ここに着いた当日も睡眠改善薬を服用して4時間半眠るのがやっと。すっかり目がさえてしまっていた。

 ここに来て最初のうちに思ったのは、非常に人混みが激しくて、非常に面白いということ。東京には1000万人もの人がいると聞いている。道が非常に狭くて、(米国でよく見られる)大型のSUV車種も見られない。そのほかのバンやほかの車種も小さい。トラックも小さい。しかし、非常に整備された都市で、見ていて素晴らしいと思った。

 それと、米国の文化が非常に取り入れられている印象も受けた。レストランやものの名称──。どこに行っても英語が見られる。

 話は変わるが、日本の野球は、プレースタイルが米国のものと非常に異なると聞いている。それを阪神、巨人とのオープン戦で見てみたいと思っている。特におれのようなファーストは、彼らがバントを多用してくるがために動き回らなければいけなくなると厄介だ。ジェーソン・ジアンビ(ヤンキース指名打者)のような打者がいないため、深く守る必要はない。だが、プレーヤーとして日本のスタイルを肌で味わうのは楽しみだ。また、対戦する日本人選手の中から、将来メジャーでプレーする選手が出てくるかもしれない。そうなったら、とてもいいことだと思う。

 東京ドームは、(ツインズの本拠地である)メトロ・ドームを思い起こさせ、ある意味ミネソタにいるような気分になる。ダッグアウトの椅子が2列に並んでいるのは、メジャーと違っていた。多くの選手たちが立ち上がって、いろいろと見回していたのは面白かった。

 もちろん、Dice-K(松坂大輔)や岡島(秀樹)の凱旋登板を見るのは楽しみなのだが、われわれもセレブのようにもてなされている。

 ポジティブな気持ちをもって心を開いている限りは、何をやるにも対処しやすい。だが、ネガティブな状態でいると、楽しめない。おれは楽しんでいる。ここに来て、野球をして、時間を有意義に過ごしたい。

(ケビン・ヨーキリス 1979年3月15日生まれ。マイナー時代から選球眼の良さに定評があり、アスレチックスの名GMビリー・ビーンに「四球のギリシャ神」と言わしめたことで有名になった。メジャー3年目の2006年にレギュラーに定着し、昨年は自己ベストの成績を残し、一塁の守備でもゴールドグラブ賞を獲得。今や、レッドソックスに欠かせない戦力となっている。)

【2008/3/22 MAJOR.JP】
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