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 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表は9日(日本時間10日)、2次ラウンドに備えて合宿地の米アリゾナ州スコッツデールに到着した。日本時間9日夜に韓国戦に敗れてA組2位が決まり、チャーター機で約12時間かけて移動。イチロー外野手(35)は13日までのアリゾナ合宿中は“自宅通勤”を了承された。前回06年は自宅調整を行って臨んだ2次リーグ以降に打棒が爆発。今回のVIP待遇にも首脳陣の期待が込められている。

 日本をチャーター機で出発してから約12時間。バス3台に分乗して宿舎に到着したナインの中にイチローの姿だけがなかった。チーム関係者は「イチロー選手の希望で自宅に戻りたいということ」と説明。フェニックス空港からバスに乗らず、フェニックス郊外の自宅へ直行。13日までのアリゾナ合宿中は自宅から通うことが許可された。

 宮崎合宿、そして東京ラウンドでは選手と同宿していたが、マリナーズでも春季キャンプを張るアリゾナ州には自宅がある。フェニックス近郊にある自宅から10日の練習、11日のジャイアンツ戦を行うスコッツデールまで車で約20分、12日のカブス戦を行うメサまでも約30分の距離で、日本代表のスケジュールに影響はない。

 心身の疲れをとる以上に重要なのが、シアトルの自宅と同じく最新式のトレーニングマシンが設備されていることだ。「トレーニングする意味では球場よりも僕は自宅にいたい」と話すほど。特にイチローが扱うマシンは「初動負荷理論」に基づく特殊なもので、数千万円と言われている。理想とする柔軟性ある筋肉をつくる上で、このマシンは欠かせず、勝負の2次ラウンド以降へ向け、存分に体の手入れを行うことができる。

 前回06年大会でも、アリゾナ合宿中に自宅通勤を申し出て了承された。その時は1次リーグで打率・231だったが、自宅通勤で調整を終えた後の2次リーグ以降は打率・450と爆発して優勝に大きく貢献した。今回も1次ラウンドでは打率・286(14打数4安打0本塁打0打点)と力をフルに発揮するところまではいっていない。どこまで自らの調整を進められるかが、今後の活躍のカギをにぎる。

 9日に韓国に敗れ「1回も負けたくなかった。全部勝つつもりでやっていた。1点差どうこうではなく、負けた事実に腹が立ちますよ」と話したイチロー。ナインも思いは一緒だ。同戦後にはWBC日本代表監督相談役の王貞治氏がミーティングを開き、選手の士気は高まった。チャーター機内でも時差調整を行うため、各自で睡眠時間を調整、選手間でも積極的に情報交換を行った。

 戦い慣れた米国で、住み慣れた自宅からのスタート。侍ジャパンのために力を出し切る環境は整った。


【2009/3/11 スポニチ】
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