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もうひとり検査を受けていない日本人幕内が…

 国技が大麻汚染拡大で大激震に見舞われた。昨年9月に外国人力士2人の大麻問題で理事長が辞任した角界で、今度は日本人力士が大麻所持容疑で逮捕。「再発防止」はかけ声だけだったのか。氷山の一角ではと不安視する声もある。止まらぬ不祥事で、国技・大相撲に消滅の危機が訪れないとも限らない。

 大相撲の十両力士、若麒麟真一(本名・鈴川真一)容疑者(25)の大麻所持容疑事件で、神奈川県警は31日、大麻の入手ルートを中心に若麒麟容疑者を本格的に取り調べ。一緒に同容疑で逮捕されたミュージシャン、平野力容疑者(30)のほかにも所持するなどしていた仲間がいないか調べる。

 また県警が、若麒麟容疑者らの逮捕現場となった東京・六本木の音楽CD販売店のアルバイト店員の男(21)を別の人物への大麻譲渡容疑で30日に逮捕していたことが新たに判明。店員の男と、若麒麟容疑者に接点があったかについても捜査する。

 「大麻報道があった昨年9月にも会ったが、変わった様子はなかった。とにかく今は何も考えられない…」

 逮捕の報を受け、若麒麟の後援会関係者はこう戸惑う。日本人力士の大麻での逮捕は角界に衝撃を与えたが、“予兆”はすでにみられていた。

 大相撲の大麻汚染問題が拡大したのは昨年9月。元若ノ鵬が大麻取締法違反の疑いで逮捕(起訴猶予)されたことを受けて実施された相撲協会の抜き打ち簡易尿検査で、ロシア出身の元露鵬、元白露山が大麻使用の陽性反応を見せ、その後の精密検査でも「クロ」と判定され、協会から解雇された。

 騒動は一部の外国人力士による不祥事として沈静化したかに見えたが、解雇された両力士の解雇無効を訴える塩谷安男弁護士らが「2人だけではなかったのでは」などと別に陽性反応を示しながら、3回もの検査によって最終的に「陰性」と判断された日本人力士の存在を指摘。塩谷弁護士らの追及によって協会から明かされた力士こそ若麒麟だったのだ。

 「塩谷弁護士は協会に質問状を送り、『(若麒麟は)検査で陽性が出ながら3度目で陰性を示したために陰性と判定されたことを検査に立ち合った日本アンチ・ドーピング機構の大西祥平専門委員が認めた』と指摘。その上で、日本人にだけ3度目の検査を実施し、外国人には認めない協会の姿勢を批判した」(協会関係者)

 また、協会によると、検査は69人の関取(十両以上の力士)全員を対象に行われたとしているが、この発表にも疑問の声が出ている。

 「実は、検査を受けなかった日本人の幕内力士がいた。本人は『寝坊した』と言い訳したが、寝坊したならすぐに呼び出せばいいだけの話。にもかかわらず、その後も検査を受けた形跡は見あたらずいかにも不自然」(同)と、大麻汚染の可能性が疑われるもうひとりの力士の名前がささやかれてもいる。

 協会は今後、公益財団法人の認定を目指す方針だが、不祥事の連続で資格なしとなれば、税制面の優遇がなくなり、「国技」の看板を下ろして、プロ格闘技団体の1つとして生き延びるしかない時が、訪れかねない。

【2009/1/31 ZAKZAK】
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