阪神タイガースの主砲として活躍した野球解説者の掛布雅之氏(50)の長男で、大阪学院大の啓悟内野手(22)が今春、神戸市を拠点とする社会人野球の古豪・三菱重工神戸に入部した。大学では主将を務めたが、「ミスタータイガースの二世」の話題が先行、選手としての注目度は低かった。飛躍を誓い、父と同じ背番号「31」で新たなスタートを切った。(藤村有希子)

大阪府豊中市出身。中学時にボーイズリーグで野球を始め、大阪学院大高校から同学院大に進み、三年生でレギュラーをつかんだ。一塁手から三塁手に転向、四年で主将となった。

学生時代はしばしば悔しい思いをさせられたという。毎試合のように取材を受け、もてはやされたが、主軸となる四番を任されながら打てない状態が続くと、「なぜ掛布を使うのか」と書かれたこともあった。

「掛布というだけでよく取り上げられたが、そういうのは迷惑だった」と、自分の生い立ちを恨んだこともあった。

それでも父は最も尊敬する野球選手だ。「努力の人。今の僕と同じ二十二歳でホームラン王になったのはすごい」と偉大さを肌で感じている。

顔や声のトーン、柔らかな物腰は父親譲り。打撃フォームも意識し、「大学で動作を分析すると、ほとんど一緒といわれた」と照れくさそうに笑う。社会人に進む際、父からは「おれがプロに入ったときは、体はお前より小さくて細かった」と激励を受けたという。

プロ志望については、「今はまだまだ。まずはチームの役に立つのが目標」と話すルーキー。

「このままでは終われない」と都市対抗大会の常連チームで飛躍を誓う。

【2006/5/12 神戸新聞】
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