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「JFK」で有終の連勝-。阪神は2-0の七回から先発・福原の後を受けた藤川球児(25)、ジェフ・ウィリアムズ(34)、久保田智之(25)の3投手が完封リレーを完成させた。交流戦を21勝15敗で終えた猛虎は、首位・中日との差を「0」とした。リーグ戦は23日のヤクルト戦(神宮)から再開される。

畳半分にも満たないスペースを、仲良く3人で分け合った。

左からJ、F、K。

虎党の歓喜が降り注ぐお立ち台。地鳴りのような熱狂に、窮屈そうに利き腕を掲げた。狭い…でも、構やしない。勝利の喜びも、敗戦の悔しさも、すべて分かち合おう-。3人は、そう決めている。

福原の力投に球児、ジェフが応え、久保田が締めた。鉄壁の完封リレー。いかにも猛虎らしい勝ち方で、交流戦ラストを飾った。

2点リードの七回。好投した福原のバトンを、球児が握り締めた。

「これだけ入ってくれる球場はないですからね。ファンのために頑張れてよかった」。2本の長短打で二死二、三塁のピンチを背負うも、動じる気配は全くない。最後はベニーに内角高めの速球一閃(せん)。手元で浮き上がる“魔球”の前に、バットはなすすべもなく空を切った。

球児が手繰り寄せた流れを、ウィリアムスが不動のものとする。八回。西岡の内野安打で無死一塁とするが、ここからがジェフらしい。「悔しいヒットだったから、絶対に抑えてやろうと思った」。サブロー、福浦を連続三振。西岡に二盗され得点圏に走者を置いていたが、返す刀で青野を捕邪飛に仕留め、難なくピンチを脱した。

流れるように進む勝利へのカウントダウン。最後は久保田だ。

「今までずっと悪かったんで…」。悩める守護神も、ここぞの場面に奮い立つ。一死から大松に二塁打を許すも、後続を力強く断ち切って試合終了。猛虎自慢の鉄壁継投が、ここに完結した。

「最後の3回は、点差に関係なく行かすつもりやった」と岡田監督。「展開としては一番よかった」。

序、中盤のリードをJFKで守り抜く必勝パターン。猛虎野球の真骨頂ともいえる勝利に、確かな手ごたえを感じた。

21勝15敗の好成績で交流戦を終了。しかも昨季屈辱を味わわされたロッテに、5勝1敗と大きく勝ち越した。そして首位中日とは、ゲーム差なしに肉薄。連覇への下地は、完全に整った。

「ニッポンイチ!!」。ジェフの絶叫に、マンモスが沸き返る。お立ち台にそびえる鉄壁3枚岩。3人は1つ、チームは1つ、そして虎党の思いも、また1つ-。

【2006/6/21 デイリースポーツ】
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