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 おめでとう、カネ!! 08年北京五輪で金メダルを目指す野球の日本代表・星野仙一監督(61)が通算2000安打を達成した阪神・金本知憲外野手(40)へ祝福コメントを寄せた。02年オフ、FA移籍に尽力した“生みの親”が心中を吐露した。





 今までの人生を象徴するような“難産”だったけど、それも金本らしくていいんじゃないかな。苦労してきた分、本人が一番、ホッとしているやろね。

 普通、名球会は引退の一歩手前というのかな。それだけを目標にして、よれよれになっても辞めずに、息も絶え絶えでやっと到達できたというイメージがある。その生き様をどうこういうつもりはないけど、カネは違う。

 余力がある。だからファンにお願いしたい。これが通過点だということをわかってほしい。もっとプレッシャーをかけて、もっと期待して…。そうすれば必ず、結果を出しよる。だから「おめでとう」は言っても、「よかったな」は言わん。

 カネに対し、オレは引け目と負い目を覚えるときがある。阪神監督1年目の02年オフ。その年は開幕7連勝しながら、けが人が多くて4位に終わった。補強の必要性に迫られていた。その中で名前が挙がったのがカネだった。

 とにかく試合に出る。故障に強い。「ねんざはけがじゃない」と、よう言うとった。チャンスで二ゴロを打って走者を進める自己犠牲の精神。何もかも、タイガースに欠けていた部分やった。最も求められる要素を持っていた。

 本人はものすごく悩んでいた。岡山のホテルで4時間近く話したこともあったね。やっと「お世話になります」と言うてくれた。でも先立つモノがない。資金がなくてね。最初提示した金額から次は減っていたと思う。失礼な話やけども、カネならわかってくれると思った。というか甘えた。

 「星野さんに脅かされた」と言ったことがあったけど、その通り。でも飛び込んできてくれた。感謝しとるし、申し訳ないと思っているよ。照れがあるんで、面と向かっては言えないけどね。

 年俸が低いんで、出来高でカバーしようと思った。そしたら「インセンティブって何ですか?」。ビックリしたよ。カープの契約がそうなっていたんやろうか。金、金の世界で、それがファンの不信感を呼んで、人気低迷のひとつの理由になっとるけど、カネの場合は異質やった。

 13年間の監督生活でいろんな補強をした。思えば、最後の補強がカネやった。03年を最後に監督をやめたんやからね。カッコいい言い方を許してもらえるなら、ワシの“最高傑作”だと思っている。

 このオフでも時間があれば、メシでも食いに行こうか。でも、何度も言うけど通過点。ファンと一緒にプレッシャーをかけ、“恫喝(どうかつ)”してやる。覚悟しとけよ!! というこっちゃね。


(五輪日本代表監督)




★次は3000本や

 星野監督は12日、巨人ーヤクルト戦のテレビ解説のため、東京ドームへ。午後4時半に到着し、一報を聞くと「何やっとんのや。甲子園で打たんと」と嬉しそうに話した。

 「足踏みは日本新? 鉄人じゃなかったな。でも記録を作るのはたいしたもんや。何でも記録はすごいこと。ま、これからドンドン打つやろ」

 さらに「一生懸命にがんばればこうなるというお手本。金本イズムというか、あらゆる面で阪神を再建した一人」と功績を称えると、「次は3000本やな!!」と笑顔でハッパをかけた。

【2008/4/13 サンスポ.COM】
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