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★イチロー、7年ぶりの名勝負を振り返る-松坂は「存在が光る」
――約7年ぶりに松坂と向かい合った気持ちは
「ちょっとジーンときたよね、うん…」
――何がジーンとさせたのか
「お互いに、個人として意識しているということじゃないですか。そういう相手は、あいつもそんなにいないだろうし、僕もいない」
――日本時代と雰囲気の違いは
「ピッチングそのものより存在が光る。プロ野球選手として一番欲しいものだし、それが備えられないからみんな苦労するわけだし…。(松坂は)それをもっている」
――ジーンとした気持ちを、どの時点で切り替えたか
「1球目のカーブを見たときですね。ちょっと(目が)覚めました」
――1打席目に7年前のイメージなどを持ち込んだか
「まっさらですね。僕は打席では雑念が入っている方ですが、まったくなかった」
――松坂という存在がそうさせてくれた
「それはそう」
――これから対戦が続くが、きょうの対戦をどう考えるか
「いつだって僕を奮い立たせてくれると思うんだけど、僕がこのザマじゃ…。ふっ、あいつを奮い立たせることはできないよ」
――結果が出せなかった
「それだけじゃないよね。きょうはビッグゲームだから…。こういう時に自分を表現できないっていうのはストレスだね」
――1人の投手と1人の打者の対決が、ここまで注目されるのは、米大リーグでもない
「そこに自分がいたということは喜んでいるよね。セッティングできないことだから。違う力が働かない限りはありえないと思っているので…。そういう意味では僕は好き、自分のことが。でも、結果を出せない自分は大嫌いってトコですね」
――メジャーで最も奮い立たされた相手が、松坂だったという気持ちは
「あいつは特別だからね、存在が…。他の誰が(球速)200キロを投げようと無理、僕の中で。違うものだから。能力以外の部分で」
★「ずっと待ちこがれた瞬間」イチローとの対決、松坂語る
――初登板のフェンウェイ・パークの感想は
「ものすごい声援で迎えられた。平常を保つのに苦労したというか、すごい歓声をもらったので、それに応えたいという気持ちだった」
――マウンドからの景色は
「マウンドに立てたことも最高ですし、最初のバッターもイチローさんだったのがよかった。ずっと待ちこがれた瞬間だったので、序盤はいつもの精神状態ではなかったかもしれないですね」
――(高い壁の)グリーンモンスターなど、特徴のある球場だが
「レフト方向は大きな当たりを打たれなければ本塁打にならないのは分かっていたし、ライトもポール際以外は広いので、外野フライはライトに打たせようと思っていた」
――あこがれのイチローと対戦したが
「マウンドに立ったときには、そういう思いは頭になかったです。(塁に)出してはいけない打者なので、抑えることを意識しました」
――4打数無安打1三振の結果は
「イチローさんからチャンスが広がると考えられるので、そうさせなかったという意味では良かったと思いますが、結果は3点取られていますし、見直さなくてはいけないところはある」
――会心の投球で抑えた打席はあるのか
「ないです。ピッチャーゴロもセンターフライも打ち損じてもらった」
――城島には2安打された
「日本にいるときと同じ打たれ方をした、って感じです」
――7回3失点について
「試合後、監督やコーチから『グッドジョブ』といわれましたけど、相手の投手があれだけのピッチングをしたので、最少失点に抑えないと」
――きょうの結果が今後、どのような意味を持ってくるのか
「イチローさんに限らず、これからたくさんの打者と対戦し、学んでいかないといけない。しばらく勉強が続くので、これだ、という答えはまだないです」
★城島に聞く
――松坂から二塁打2本。やりやすさ、やりにくさはあったか
「やりやすくはないですよ。ただ彼は僕に対してそんなに力を入れてないんじゃないですかね。イチローさんに力を使い果たして僕に来た、という感じじゃないですか。おまけみたいなもんですよ、僕は」
――松坂は日本にいるときと、何か違いは感じたか
「(体形が)ポチャッとしているなとは、いつも思いますが。それ以外の感想は特にないです」
――日本人対決というより1人の敵
「日本人対決は、イチローさんと松坂だけでしょ。僕はあまり関係ない。岡島さんと僕が対決したときは『2人で盛り上がりましょうね』って話はしていましたけど。“裏日本人対決”ということで」
――松坂の印象は
「どのカウントでも変化球でストライクを取れるのが、彼の強みですから。走者を背負っても、クイックもしっかりできるし、そういうのは日本と変わらないなと」
――松坂の球を実際に受けたこともあるが、チームメートにアドバイスは
「ピッチャーズミーティングに行っていたんで、バッターズミーティングには行っていないんですよ。だから本当に、何もしゃべっていない。イチローさんも『7年ぶりだから知らない』と言ったらしいんで。日本人の意見は、何も入っていないと思いますよ、残念ながら。松坂攻略に、僕らは役に立っていません」
――松坂に対し、得意という感覚は
「嫌な相手ですよ。なるべくなら見たくない」
★怪物に投げ勝った!マ軍先発のフェリックス・ヘルナンデス投手(21)
数日前に、いっただろ。楽しい試合になるって…。みんながマツザカに注目していても気にしなかった。
ノーヒットノーランは意識しなかった。チームの勝利がうれしい。
★監督と両軍の選手
◆1安打1死球の6番、ホセ・ギーエン外野手(30)
「自分には直球ばかりで勝負してきた。誰でも直球なら打てるよ」
◆3打数無安打の4番、ラウル・イバネス外野手(34)
「いい才能を持っている。雰囲気も態度もよかった。コントロールもいいし、数多くの球種を投げていた」
◆マリナーズのマイク・ハーグローブ監督(57)
「松坂とイチローの対決にばかり注目が集まっていたが、私はみなさんにうちの選手たちを見逃さないでほしいと思っていた。きょうはみんな非常によかったし、特にヘルナンデスは素晴らしい夜だった」
◆試合前の会見で“イイヨ”という覚えたての日本語を披露したレ軍のテリー・フランコナ監督(47)
「ミスは許されない試合だった。ヘルナンデスが好投していたからね。今夜の松坂はスライダーが何球か高かった。失点は多くないが、1球の失投が勝敗に影響した」
◆この日が35歳の誕生日だったレ軍のジェーソン・バリテック捕手
「松坂はベストではなかったと思っているだろうが、いい投球をした。相手の投手がそれ以上によかった。初球を投げたときの観客席のフラッシュ? センター方向からもすごくて、球を捕れてよかったよ」
★米国人記者も絶賛!
全米も注目した松坂Vsイチロー。米国人記者は、2人の対決をどう見たのか。感想を聞いた。
◆『シアトル・タイムズ』紙のラリー・ストーン記者
「一回の投ゴロは松坂のような素晴らしい反応をする投手でなければ、中前打か二塁内野安打の打球だった。驚いたのはマリナーズが松坂を攻略したこと。球がすごく変化するハイライトシーンばかり見てきたので打てないと思っていた。好投手という印象は変わらない。次の対戦が待ちきれないよ」
◆『ワシントン・ポスト』紙のデーブ・シェイニン記者
「2人の対決は、とても見応えがあった。(地元球団でなくても)取材に来てよかったし、忘れられない試合になった。五回に空振り三振を奪ったフォークは、あの場面で初めて投げた。きっと三振を取るためにキープしておいたんだろうね。これぞ対決という感じで、米国のファンも楽しんだと思う」
【2007/4/13 SANSPO.COM 】
――約7年ぶりに松坂と向かい合った気持ちは
「ちょっとジーンときたよね、うん…」
――何がジーンとさせたのか
「お互いに、個人として意識しているということじゃないですか。そういう相手は、あいつもそんなにいないだろうし、僕もいない」
――日本時代と雰囲気の違いは
「ピッチングそのものより存在が光る。プロ野球選手として一番欲しいものだし、それが備えられないからみんな苦労するわけだし…。(松坂は)それをもっている」
――ジーンとした気持ちを、どの時点で切り替えたか
「1球目のカーブを見たときですね。ちょっと(目が)覚めました」
――1打席目に7年前のイメージなどを持ち込んだか
「まっさらですね。僕は打席では雑念が入っている方ですが、まったくなかった」
――松坂という存在がそうさせてくれた
「それはそう」
――これから対戦が続くが、きょうの対戦をどう考えるか
「いつだって僕を奮い立たせてくれると思うんだけど、僕がこのザマじゃ…。ふっ、あいつを奮い立たせることはできないよ」
――結果が出せなかった
「それだけじゃないよね。きょうはビッグゲームだから…。こういう時に自分を表現できないっていうのはストレスだね」
――1人の投手と1人の打者の対決が、ここまで注目されるのは、米大リーグでもない
「そこに自分がいたということは喜んでいるよね。セッティングできないことだから。違う力が働かない限りはありえないと思っているので…。そういう意味では僕は好き、自分のことが。でも、結果を出せない自分は大嫌いってトコですね」
――メジャーで最も奮い立たされた相手が、松坂だったという気持ちは
「あいつは特別だからね、存在が…。他の誰が(球速)200キロを投げようと無理、僕の中で。違うものだから。能力以外の部分で」
★「ずっと待ちこがれた瞬間」イチローとの対決、松坂語る
――初登板のフェンウェイ・パークの感想は
「ものすごい声援で迎えられた。平常を保つのに苦労したというか、すごい歓声をもらったので、それに応えたいという気持ちだった」
――マウンドからの景色は
「マウンドに立てたことも最高ですし、最初のバッターもイチローさんだったのがよかった。ずっと待ちこがれた瞬間だったので、序盤はいつもの精神状態ではなかったかもしれないですね」
――(高い壁の)グリーンモンスターなど、特徴のある球場だが
「レフト方向は大きな当たりを打たれなければ本塁打にならないのは分かっていたし、ライトもポール際以外は広いので、外野フライはライトに打たせようと思っていた」
――あこがれのイチローと対戦したが
「マウンドに立ったときには、そういう思いは頭になかったです。(塁に)出してはいけない打者なので、抑えることを意識しました」
――4打数無安打1三振の結果は
「イチローさんからチャンスが広がると考えられるので、そうさせなかったという意味では良かったと思いますが、結果は3点取られていますし、見直さなくてはいけないところはある」
――会心の投球で抑えた打席はあるのか
「ないです。ピッチャーゴロもセンターフライも打ち損じてもらった」
――城島には2安打された
「日本にいるときと同じ打たれ方をした、って感じです」
――7回3失点について
「試合後、監督やコーチから『グッドジョブ』といわれましたけど、相手の投手があれだけのピッチングをしたので、最少失点に抑えないと」
――きょうの結果が今後、どのような意味を持ってくるのか
「イチローさんに限らず、これからたくさんの打者と対戦し、学んでいかないといけない。しばらく勉強が続くので、これだ、という答えはまだないです」
★城島に聞く
――松坂から二塁打2本。やりやすさ、やりにくさはあったか
「やりやすくはないですよ。ただ彼は僕に対してそんなに力を入れてないんじゃないですかね。イチローさんに力を使い果たして僕に来た、という感じじゃないですか。おまけみたいなもんですよ、僕は」
――松坂は日本にいるときと、何か違いは感じたか
「(体形が)ポチャッとしているなとは、いつも思いますが。それ以外の感想は特にないです」
――日本人対決というより1人の敵
「日本人対決は、イチローさんと松坂だけでしょ。僕はあまり関係ない。岡島さんと僕が対決したときは『2人で盛り上がりましょうね』って話はしていましたけど。“裏日本人対決”ということで」
――松坂の印象は
「どのカウントでも変化球でストライクを取れるのが、彼の強みですから。走者を背負っても、クイックもしっかりできるし、そういうのは日本と変わらないなと」
――松坂の球を実際に受けたこともあるが、チームメートにアドバイスは
「ピッチャーズミーティングに行っていたんで、バッターズミーティングには行っていないんですよ。だから本当に、何もしゃべっていない。イチローさんも『7年ぶりだから知らない』と言ったらしいんで。日本人の意見は、何も入っていないと思いますよ、残念ながら。松坂攻略に、僕らは役に立っていません」
――松坂に対し、得意という感覚は
「嫌な相手ですよ。なるべくなら見たくない」
★怪物に投げ勝った!マ軍先発のフェリックス・ヘルナンデス投手(21)
数日前に、いっただろ。楽しい試合になるって…。みんながマツザカに注目していても気にしなかった。
ノーヒットノーランは意識しなかった。チームの勝利がうれしい。
★監督と両軍の選手
◆1安打1死球の6番、ホセ・ギーエン外野手(30)
「自分には直球ばかりで勝負してきた。誰でも直球なら打てるよ」
◆3打数無安打の4番、ラウル・イバネス外野手(34)
「いい才能を持っている。雰囲気も態度もよかった。コントロールもいいし、数多くの球種を投げていた」
◆マリナーズのマイク・ハーグローブ監督(57)
「松坂とイチローの対決にばかり注目が集まっていたが、私はみなさんにうちの選手たちを見逃さないでほしいと思っていた。きょうはみんな非常によかったし、特にヘルナンデスは素晴らしい夜だった」
◆試合前の会見で“イイヨ”という覚えたての日本語を披露したレ軍のテリー・フランコナ監督(47)
「ミスは許されない試合だった。ヘルナンデスが好投していたからね。今夜の松坂はスライダーが何球か高かった。失点は多くないが、1球の失投が勝敗に影響した」
◆この日が35歳の誕生日だったレ軍のジェーソン・バリテック捕手
「松坂はベストではなかったと思っているだろうが、いい投球をした。相手の投手がそれ以上によかった。初球を投げたときの観客席のフラッシュ? センター方向からもすごくて、球を捕れてよかったよ」
★米国人記者も絶賛!
全米も注目した松坂Vsイチロー。米国人記者は、2人の対決をどう見たのか。感想を聞いた。
◆『シアトル・タイムズ』紙のラリー・ストーン記者
「一回の投ゴロは松坂のような素晴らしい反応をする投手でなければ、中前打か二塁内野安打の打球だった。驚いたのはマリナーズが松坂を攻略したこと。球がすごく変化するハイライトシーンばかり見てきたので打てないと思っていた。好投手という印象は変わらない。次の対戦が待ちきれないよ」
◆『ワシントン・ポスト』紙のデーブ・シェイニン記者
「2人の対決は、とても見応えがあった。(地元球団でなくても)取材に来てよかったし、忘れられない試合になった。五回に空振り三振を奪ったフォークは、あの場面で初めて投げた。きっと三振を取るためにキープしておいたんだろうね。これぞ対決という感じで、米国のファンも楽しんだと思う」
【2007/4/13 SANSPO.COM 】
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