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ヤクルト・林昌勇投手に直撃
WBC決勝の日韓戦に決着をつけたのは、延長10回2死二、三塁でマリナーズ・イチロー外野手(35)がヤクルト・林昌勇投手(32)から放った中前打だった。敬遠もやむなしの場面だけに、韓国では「サインの伝達ミスか」「林のサイン無視か」と物議を醸している。
26日夜に放送された韓国MBCの番組「100分討論-韓国野球を語る」。やはり議論は林の“真っ向勝負”の場面に集中した。韓国代表の金城漢主席コーチは改めて「金寅植監督は確かに真っ向勝負するなとサインを出した。誘い球で勝負して、イチローが引っかからなければ歩かせろと指示し、投手コーチが捕手にサインを送った。ところがなぜかカウント2-2から真ん中に変化球がいった」と釈明した。
金監督は「捕手が立ち上がってはっきり敬遠するように指示すればよかった。きっちりサインを伝達できなかったならば監督の責任。林は悪くない」とかばっている。
ただし、韓国野球委員会が発表した試合後の林のコメントは、「サインを見誤ったが、勝負したい気持ちもあった。誘い球が失投になった」と微妙なニュアンスだ。
さらにプロ入りから11年間、林の面倒を見てきたサムスンの金応竜球団社長は「林昌勇はわざと真っ向勝負した。現場にいなかったから100%は断言できないが、昌勇を長年見ているから分かる。『歩かせろ』のサインを出すとわざと中に投げて打たれたり、何回驚かされたか分からない。首脳陣は昌勇の性格が分かっていなかったのだろう」とし、林の意図的なサイン無視とみている。
【「後悔していない」表情晴れ晴れ】
林は韓国代表に帯同して米国からいったん母国に戻ったが、こうした経緯から国内では「戦犯は林だ」との非難も噴出。そこで27日に再来日した林を都内で直撃した。
--サインは正しく伝わっていなかったのか
「それについてはノーコメント」
--ファウルで粘られて決着は8球目だった
「5球目(真ん中低めに落ちる変化球。イチローはファウル)で勝負ができていればよかったのだが…」
--あまりやらない2イニング目の続投も影響したか
「それは関係ない」
--投球内容に満足?
「いや、最後は思ったようなボールがいかなかった」
--大会を代表する名勝負だったと思うが
「一言言うとすれば、もしこういう試合がまたあったら、同じように戦いたい。いい勝負でした。後悔はしていない」
真相は結局“藪の中”だが、韓国最高のクローザーを自負する投手が、日本を象徴する打者と相対してどんな感情を抱くかは想像に難くない。仮にあの場面でイチローを歩かせて優勝しても、果たして「わが国が世界一」と胸を張れたか。いずれにせよ、世紀の対決を振り返る林の表情は晴れ晴れとしていた。
■林昌勇(イム・チャンヨン) 1976年6月4日、韓国光州広域市出身。右横手からの最速157キロの速球を武器にヘテ、サムスンで主に抑えで活躍し、12年間で104勝66敗168セーブ。故障などで05年から不振に陥ったが、ヤクルトに移籍して昨季は1勝5敗33セーブと復活。今回のWBCでは韓国代表の抑えを務め、決勝でイチローに打たれるまで無失点だった。
【2009/3/28 ZAKZAK】
WBC決勝の日韓戦に決着をつけたのは、延長10回2死二、三塁でマリナーズ・イチロー外野手(35)がヤクルト・林昌勇投手(32)から放った中前打だった。敬遠もやむなしの場面だけに、韓国では「サインの伝達ミスか」「林のサイン無視か」と物議を醸している。
26日夜に放送された韓国MBCの番組「100分討論-韓国野球を語る」。やはり議論は林の“真っ向勝負”の場面に集中した。韓国代表の金城漢主席コーチは改めて「金寅植監督は確かに真っ向勝負するなとサインを出した。誘い球で勝負して、イチローが引っかからなければ歩かせろと指示し、投手コーチが捕手にサインを送った。ところがなぜかカウント2-2から真ん中に変化球がいった」と釈明した。
金監督は「捕手が立ち上がってはっきり敬遠するように指示すればよかった。きっちりサインを伝達できなかったならば監督の責任。林は悪くない」とかばっている。
ただし、韓国野球委員会が発表した試合後の林のコメントは、「サインを見誤ったが、勝負したい気持ちもあった。誘い球が失投になった」と微妙なニュアンスだ。
さらにプロ入りから11年間、林の面倒を見てきたサムスンの金応竜球団社長は「林昌勇はわざと真っ向勝負した。現場にいなかったから100%は断言できないが、昌勇を長年見ているから分かる。『歩かせろ』のサインを出すとわざと中に投げて打たれたり、何回驚かされたか分からない。首脳陣は昌勇の性格が分かっていなかったのだろう」とし、林の意図的なサイン無視とみている。
【「後悔していない」表情晴れ晴れ】
林は韓国代表に帯同して米国からいったん母国に戻ったが、こうした経緯から国内では「戦犯は林だ」との非難も噴出。そこで27日に再来日した林を都内で直撃した。
--サインは正しく伝わっていなかったのか
「それについてはノーコメント」
--ファウルで粘られて決着は8球目だった
「5球目(真ん中低めに落ちる変化球。イチローはファウル)で勝負ができていればよかったのだが…」
--あまりやらない2イニング目の続投も影響したか
「それは関係ない」
--投球内容に満足?
「いや、最後は思ったようなボールがいかなかった」
--大会を代表する名勝負だったと思うが
「一言言うとすれば、もしこういう試合がまたあったら、同じように戦いたい。いい勝負でした。後悔はしていない」
真相は結局“藪の中”だが、韓国最高のクローザーを自負する投手が、日本を象徴する打者と相対してどんな感情を抱くかは想像に難くない。仮にあの場面でイチローを歩かせて優勝しても、果たして「わが国が世界一」と胸を張れたか。いずれにせよ、世紀の対決を振り返る林の表情は晴れ晴れとしていた。
■林昌勇(イム・チャンヨン) 1976年6月4日、韓国光州広域市出身。右横手からの最速157キロの速球を武器にヘテ、サムスンで主に抑えで活躍し、12年間で104勝66敗168セーブ。故障などで05年から不振に陥ったが、ヤクルトに移籍して昨季は1勝5敗33セーブと復活。今回のWBCでは韓国代表の抑えを務め、決勝でイチローに打たれるまで無失点だった。
【2009/3/28 ZAKZAK】
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