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(サンヨーオールスター戦、全セ3-1全パ、第1戦、全セ1勝、21日、神宮)

男気、ド真ん中!! 阪神・藤川球児投手が26歳の誕生日に圧巻の剛球ショー。九回、西武・カブレラ、日本ハム・小笠原に対し、なんと「直球1本」を予告した上で、10球すべて150キロ超で連続空振り三振斬り。球宴史に残る真っ向勝負で、列島のファンをシビれさせた。







26回目の誕生日に花を添える、鮮やかすぎる有言実行だ。オール直球勝負で、カブレラ、小笠原を連続空振り三振。球児はパを代表する2人に、打球を前に飛ばすことすら許さなかった。



「シーズンと変わらない球がいってたでしょ。いつも通りですよ」



確かにいつも通りの剛球だ。しかし、舞台装置と演出が、その剛球の凄みを一段と際立たせてみせた。



2点リードの九回に登場。カブレラを打席に迎えると、直球の握りで右手を前に突き出した。大胆にも球種予告!



ン? カブレラはキョトン。まだ投球練習が続くのかと思い、打席を外した。打者の予告ホームランならぬ、投手の予告ストレートなど、経験はないからだ。



球児は球児で「外国人だから(挑発行為と勘違いされ)怒るんちゃうかなと思った」とちょっぴり心配しながら、再び直球の握りを見せつける。これでカブレラもオッケー。ストレートオンリーの真っ向勝負となった。



いきなり153キロで場内をどよめかせ、2球目から3球連続で空振りを奪い、一丁あがり。続く小笠原には3球、バックネット方向へのファウルを許したあと、6球目に空振り三振。10球すべて150キロ超球。涼しい顔でクルーン(横浜)にあとを託した。



「もったいない? 最初から2人と決まってましたから。クルーンのおぜん立てをするつもりだった」と、岡田監督の企画したWストッパー案に一役買った。



「クルーンとは球筋が違うな。球児の方がズドンとくる。手元で伸びがあるなあ」と岡田監督は、セの速球派の競演に大満足だ。



球宴出場が決まったときから、「三振かホームラン」と宣言していた球児。あの『江夏の21球』が投球術の限りを尽くした緻密な芸術なら、球児の10球は豪胆きわまりない力の芸術だった。



「テレビゲームや漫画みたいな野球をしたい」



球児はオールスターをエンターテインメントと位置づける。22日の第2戦(サンマリン宮崎)もストッパーとして1イニングの登板予定。濃密きわまりない2日間、1回2/3で、プロの生き様を満天下に見せつける。



(川端亮平)



◆直球勝負を要求した全パ・カブレラ(西武)

「オレもフルスイングで本塁打を狙ったよ。藤川は球持ちがよくて、打ちにくいね。腕が遅れてみえるので、タイミングがとりづらい。でもオレが万全だったら、違った結果になっていたな」



◆フルスイングで三振に倒れた全パ・小笠原(日本ハム)

「迫力あった? そう受け取ってもらえたらうれしい。球児みたいなタイプはパ・リーグにいないし、面白かった。欲をいえば、前に飛ばしたかったかな。球が伸びてきますね」



【2006/7/22 サンスポ.COM】
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