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 阪神・井川慶投手(27)が28日、米大リーグ、ヤンキースと5年総額2000万ドル(約23億8000万円)で正式契約を結び、自主トレを行う茨城・ひたちなか市総合運動公園体育館で会見。ランディ・ジョンソン投手(43)=写真下=らとの激しい競争に打ち勝ち、自分の力で先発の座をつかみ取ることを誓った。




 ポジションは与えられるものではない。自分の手で奪うものだ。ヤンキースの一員になった井川が、ジョンソンに挑戦状をたたきつけた。

 「ヤンキースにはいい投手がたくさんいる。その中で見ながら学んで、自分のものにしていければいい」。午前10時からジャージー姿のままで会見に応じた。「1年間、けがなく先発ローテを守る」とメジャー1年目の目標を掲げる左腕は、新天地となるヤ軍を取り巻く状況に敏感だった。

 ライバルの1人、ジョンソンに移籍話が持ち上がっている。来季のヤ軍先発陣は、王建民投手(26)、マイク・ムシーナ投手(38)、今オフ、アストロズから移籍したアンディ・ペティット投手(34)の3本柱が確定的。井川は今オフに腰の手術を受けたジョンソンに続く5番手を争う構図だった。

 メジャー通算280勝の左腕流出は4番手に繰り上がる追い風に思えるが、井川はあえて厳しい環境を希望した。「(ジョンソンは)メジャーを代表する投手。生で見てみたい」とともに戦うことを熱く訴えた。

 契約には投球回数による出来高払いが組み込まれた。ヤ軍の主力選手では出来高払いは異例だ。高年俸選手がそろうヤ軍では年俸に活躍分すべてが含まれるのが一般的。180回から12万5000ドル(約1500万円)が発生し、満額で50万ドル(約6000万円)となるが、これは球団が先発ローテ入りを保証しない代わりに「先発を勝ち取り、頑張れば高額の出来高を」という考えも見え隠れする。厳しい状況下で、自分の力で先発入りしなければならない。

 「自信があるから行くわけで、自信はありますよ。周囲の期待に応えられるよう頑張りたい」。真っ向勝負。世界のエースへの道はこれからが本番だ。



★トレーニング優先でジャージー会見

 トレーニングを優先する井川の意向で、“晴れ舞台”としては極めて異例のジャージー姿での会見となった。「走る方は問題ないんですが、ウエートトレが思ったよりも遅れています」とパーソナルトレーナーの添田隆也氏。この日は、会見を行ったひたちなか市総合運動公園で午前10時から約3時間、ランニングやウエートトレで汗を流した。年内は無休で、年明け2日に始動。来月5日以降に渡米して、ニューヨークで入団会見を行う予定。



★ジョンソンはDバックスに復帰?

 ヤンキースは43歳のジョンソンのトレードを画策中。ジョンソンが04年まで在籍したダイヤモンドバックスのムーラッドGMは「もし獲得できるなら最優先で取り組みたい」と話している。ジョンソンが移籍すれば、井川には“追い風”といえるが、ヤ軍はアスレチックスからFAになった左腕バリー・ジト投手(28)の獲得にも乗り出しているなど、厳しい競争が待っている。

【2006/12/29 サンスポ.COM】
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