【ニューヨーク高橋秀明】米大リーグのヤンキースと契約した井川慶投手（２７）が８日、ヤンキースタジアムで入団会見し、大リーグ屈指の人気を誇る球団の一員になり「長い間の夢が実現した。チャンピオンシップを勝ち取るために全力を尽くしたい」と英語であいさつした。
阪神時代と同じ背番号２９のピンストライプのユニホームに袖を通した、プロ通算８６勝の左腕は「これからやるぞという気持ちになった。自分から希望は出していなかったが、タイガースの時と同じ背番号をつけられてうれしい」と素直に喜んだ。
日米約２００人の報道陣と約２０台のテレビカメラが集まり、注目度の高さを示した会見を振り返り、井川は「自分が高校生だった日本での入団会見よりは、リラックスできた」とほっとした表情を浮かべた。
先発投手の４、５番手が有力視される井川。会見では、チームメートになる松井秀の「打たれてノックアウトをくらった時は、外野のポジションで、ファンよりも一番先にブーイングをするでしょう。一緒にワールドチャンピオンを目指して頑張ろう」というメッセージも紹介された。
ポスティングシステム（入札制度）でヤンキースは約２６００万ドル（約３０億円）で井川との独占交渉権を獲得し、５年総額２０００万ドル（約２３億７０００万円）で契約を結んだ。一時帰国後、国内で自主トレを続け、２月のキャンプに臨む。
◇「試合見て評価してもらえたら」
井川の主な一問一答は次の通り。
－－ニューヨークのファンに自分はどのような投手だとアピールしたいか。
それは試合でしか見せられない。試合を見ていただいたうえで評価をしてもらえたらいい。
－－大リーグにどう適応していくか。
いろいろな問題があった時、松井（秀）さんに相談できればベストだと思っている。
－－初めての打者にどう立ち向かっていくか。
まずは自分の力をすべて出し切って、自分の投球をしたい。そこから考えていきたい。
－－三振にこだわるか。
三振を取れればいいが、それよりもまずゲームをつくることが一番。
－－同じ左腕であるランディ・ジョンソンの放出が正式に決まった場合、重圧になるか。
プレッシャーは感じない。自分は自分なりにチームに貢献できればいい。
－－会見の雰囲気は。
アットホームだった。自分が高校生だった日本での入団会見よりは、リラックスできた。
－－英語によるスピーチの出来は。
緊張した。練習は２日間。今の時点ではこれが精いっぱい。でもせっかくアメリカに来たので、英語は覚えたい。
－－抱負は。
チーム内の競争に勝って、１年間ローテーションを守りたい。
▽ヤンキース・松井秀喜外野手の話 井川君がヤンキースの一員になれたことをうれしく思います。彼とは日本で何度も対戦しており、いかに素晴らしい投手であるか、よく知っている。しかし（ヤンキースで）打たれてノックアウトをくらった時は、外野のポジションで、ファンよりも一番先にブーイングをするでしょう。一緒にワールドチャンピオンを目指して頑張ろう。
▽ヤンキース・キャッシュマン・ゼネラルマネジャーの話 日本の昨季の奪三振王を迎えられてうれしい。彼はタフな選手であり、大観衆の前でも投げてきた。我々は大リーグでも成功できるだろうと考えている。
井川慶：英語でスピーチ 米メディア大きな拍手 会見で
【ニューヨーク高橋秀明】長髪の襟足とサイドを短く切り、さっぱりしてヤンキースの入団会見に臨んだ井川慶投手。「サンキュー。アイ・アム・ケイ・イガワ」と切り出した約３０秒間の英語でのスピーチに、米メディアからも大きな拍手を受けた。
プロ通算８６勝の左腕は背番号「２９」のピンストライプのユニホームに袖を通し、「これからやるぞという気持ちになった。自分から希望は出していなかったが、タイガースの時と同じ背番号をつけられてうれしい」と素直に喜んだ。
チームは通算２８０勝の左腕、ランディ・ジョンソンを放出するため、先発４、５番手が見込まれる井川。会見に同席したキャッシュマン・ゼネラル・マネジャーは「日本の昨季の奪三振王を迎えられてうれしい。彼はタフな選手。我々は大リーグでも成功できるだろうと考えている」と期待を寄せた。しかし「先発の座を保証したわけではない」とも話し、井川には春季キャンプから厳しいチーム内競争が待ち受ける。
同じア・リーグ東地区のライバル球団、レッドソックスに入団した松坂大輔投手について、井川は「意識はするが、自分は自分なりのピッチングを通していけばいい」と、いつものように淡々と語った。
今後は新居を探した後に一時帰国。国内で自主トレを続け、２月のフロリダ州タンパでのキャンプに備える。
【2006/1/9 毎日新聞】
阪神時代と同じ背番号２９のピンストライプのユニホームに袖を通した、プロ通算８６勝の左腕は「これからやるぞという気持ちになった。自分から希望は出していなかったが、タイガースの時と同じ背番号をつけられてうれしい」と素直に喜んだ。
日米約２００人の報道陣と約２０台のテレビカメラが集まり、注目度の高さを示した会見を振り返り、井川は「自分が高校生だった日本での入団会見よりは、リラックスできた」とほっとした表情を浮かべた。
先発投手の４、５番手が有力視される井川。会見では、チームメートになる松井秀の「打たれてノックアウトをくらった時は、外野のポジションで、ファンよりも一番先にブーイングをするでしょう。一緒にワールドチャンピオンを目指して頑張ろう」というメッセージも紹介された。
ポスティングシステム（入札制度）でヤンキースは約２６００万ドル（約３０億円）で井川との独占交渉権を獲得し、５年総額２０００万ドル（約２３億７０００万円）で契約を結んだ。一時帰国後、国内で自主トレを続け、２月のキャンプに臨む。
◇「試合見て評価してもらえたら」
井川の主な一問一答は次の通り。
－－ニューヨークのファンに自分はどのような投手だとアピールしたいか。
それは試合でしか見せられない。試合を見ていただいたうえで評価をしてもらえたらいい。
－－大リーグにどう適応していくか。
いろいろな問題があった時、松井（秀）さんに相談できればベストだと思っている。
－－初めての打者にどう立ち向かっていくか。
まずは自分の力をすべて出し切って、自分の投球をしたい。そこから考えていきたい。
－－三振にこだわるか。
三振を取れればいいが、それよりもまずゲームをつくることが一番。
－－同じ左腕であるランディ・ジョンソンの放出が正式に決まった場合、重圧になるか。
プレッシャーは感じない。自分は自分なりにチームに貢献できればいい。
－－会見の雰囲気は。
アットホームだった。自分が高校生だった日本での入団会見よりは、リラックスできた。
－－英語によるスピーチの出来は。
緊張した。練習は２日間。今の時点ではこれが精いっぱい。でもせっかくアメリカに来たので、英語は覚えたい。
－－抱負は。
チーム内の競争に勝って、１年間ローテーションを守りたい。
▽ヤンキース・松井秀喜外野手の話 井川君がヤンキースの一員になれたことをうれしく思います。彼とは日本で何度も対戦しており、いかに素晴らしい投手であるか、よく知っている。しかし（ヤンキースで）打たれてノックアウトをくらった時は、外野のポジションで、ファンよりも一番先にブーイングをするでしょう。一緒にワールドチャンピオンを目指して頑張ろう。
▽ヤンキース・キャッシュマン・ゼネラルマネジャーの話 日本の昨季の奪三振王を迎えられてうれしい。彼はタフな選手であり、大観衆の前でも投げてきた。我々は大リーグでも成功できるだろうと考えている。
井川慶：英語でスピーチ 米メディア大きな拍手 会見で
【ニューヨーク高橋秀明】長髪の襟足とサイドを短く切り、さっぱりしてヤンキースの入団会見に臨んだ井川慶投手。「サンキュー。アイ・アム・ケイ・イガワ」と切り出した約３０秒間の英語でのスピーチに、米メディアからも大きな拍手を受けた。
プロ通算８６勝の左腕は背番号「２９」のピンストライプのユニホームに袖を通し、「これからやるぞという気持ちになった。自分から希望は出していなかったが、タイガースの時と同じ背番号をつけられてうれしい」と素直に喜んだ。
チームは通算２８０勝の左腕、ランディ・ジョンソンを放出するため、先発４、５番手が見込まれる井川。会見に同席したキャッシュマン・ゼネラル・マネジャーは「日本の昨季の奪三振王を迎えられてうれしい。彼はタフな選手。我々は大リーグでも成功できるだろうと考えている」と期待を寄せた。しかし「先発の座を保証したわけではない」とも話し、井川には春季キャンプから厳しいチーム内競争が待ち受ける。
同じア・リーグ東地区のライバル球団、レッドソックスに入団した松坂大輔投手について、井川は「意識はするが、自分は自分なりのピッチングを通していけばいい」と、いつものように淡々と語った。
今後は新居を探した後に一時帰国。国内で自主トレを続け、２月のフロリダ州タンパでのキャンプに備える。
【2006/1/9 毎日新聞】
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