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【フォートマイヤーズ=米沢秀明】レッドソックス・松坂大輔投手が、新人投手としては異例のキャンプイン直前会見を15日、当地のシティー・オブ・パームス球場で行った。日米報道陣約100人を前に、米大リーグ各球団注目の魔球『ジャイロボール』を公式戦で投球することを宣言。加えて、大リーグ初登板試合の初球は、直球勝負をすることも明言した。笑顔の中に自信をみなぎらせ、キャンプ入り直前から怪物ぶりを見せつけている。
松坂に用意されたのは、球場1塁側スタンドに設置された特設会見場。キャンプインを間近に控えて、米国人記者たちは日本から訪れた1億ドル選手の実力と人柄に興味津々。特に注目を集めていたのが、松坂が投じる魔球として全米に報じられているジャイロボールの存在だった。
記者会見の中盤までは、当たり障りのないキャンプへの抱負や日米の文化ギャップなどの質問で推移したが、終盤で米国人記者から、核心に切り込むような鋭い質問が。
「あなたはジャイロボールという変化球を投げると聞いている。ほんとうにジャイロボールという球はあるのか。いったいどんな球で、投げるつもりはあるのか」
松坂はこの質問を受けると苦笑いをしながら、ゆっくりと言葉を選び、やや照れたように口を開く。
「この質問はかならずくると思い、いくつか答えを用意していたけど…。投げられるといった方がいいのかどうか。本当は、何をさしてジャイロといわれているのか、僕にはわからない。しかし、投げる場面があれば投げます」
思わず、注目の魔球・ジャイロボールを投げることを宣言してしまった。
もともとジャイロボールを松坂が投じると大きな話題になりはじめたのは、昨年暮れにポスティング制度の入札が始まったころの米国内でのことだ。一部の米マスコミが松坂のイメージをミステリアスに報じたことに端を発した。
現在でもジャイロボールという変化球が存在するかどうか、松坂がこれを投じることができるかどうかが、メジャーリーグファンの注目になりつつある。
米国で報じられているジャイロボールとは、ボールが進行方向に向かって、渦巻き状の回転で投じられる変化球のこと。回転方向やボールの変化については諸説あり、定義は明確になっていない。
一般的には、松坂の決め球の変化の大きなスライダーを指しているという意見が多いが、その一方では「チェンジアップを指している」という意見も。はたまた、そのどちらでもない見たこともない変化球であると理解している米国人記者も多いのは確かだ。
極端な理解の仕方をしている米メディアもいる。フォートマイヤーズの地元「THE NEWS PRESS」紙のデビッド・ドロシー記者。
「2段に変化するブレーキングボールを松坂は投げるんだろう。それがジャイロボールなんだろうね」などと、とんでもない誤解をして、日本報道陣に問いかけてきた記者もいた。
テレビ局やインターネットなどでも松坂の投じるボールの回転方向などが、ビデオ解析される騒ぎになっており、ジャイロ騒動は拡大の一途をたどっている。
もちろん、松坂のこの日の返答には、ユーモアや誇大に米国に伝わった自分自身の虚像を、うまく利用しようという意図があるのはお察しの通り。
同様に松坂は、大リーグ初球についても質問を受け、「初球は直球を投げたい。これを聞いている対戦相手の打者は狙わないように」とも発言。米野球関係者をけむにまくような余裕の表情が印象的だった。
【松坂一問一答】通用する球をオープン戦で探す
--大リーグではルーキーだが
1年目の新人という謙虚な気持ちでやっていくつもりです
--日本報道陣の多さをチームメートにどう説明するか
ぼくから伝えた方がいいのかどうか。言う必要ないので、球団の方から聞いてもらった方がいいかもしれない
--メディアの多さに驚いているか
プロ1年目のときもかなりの数が来ていたので驚きはないです
--WBCと比較して興奮はどう違うか
今はレッドソックスの一員としてスタートを切れるということに興奮している
--チームには日本メディアの多さを歓迎しない人もいるが
迷惑がかかっているなと感じたら僕が謝ります
--1年目は有利と思うか
おたがいデータがないというのは多少投手の方が有利だと思います
--金額のプレッシャーは
お金の大小で野球をするわけではない。責任は多少感じているがプレッシャーは感じていない
--ほかの日本人選手と話したか
イチローさんから食事をして少し話しを聞きました
--高めのストライクゾーンを使うということだが
今のところ自分の投球を変えるつもりはありません
--キャッチボール相手は
一番やりやすいのは岡島さん。ウエイクフィールドのナックルも取りたい。多分キャッチできないだろうが
--期待を受け続けているが
今までも期待をかけられたが、常に自分の中にあるのは、野球が好きだから楽しくやる。これからもその気持ちでやって期待に応えていきたい
--野茂の影響は
野茂さんの米での活躍は中学生のとき。デビューは衝撃的で今でも印象に残っている。やっぱり、これからまだまだプロを目指す子供たちの目標となれるようにがんばっていきたいと思う
--オープン戦の投球
すべての球種が通用すると思っていない。それをどこに投げれば抑えられるか、そうでないかをある程度オープン戦の中でわかっておきたい
--デビュー戦のイメージは
けがなく順調にトレーニングできてマウンドに立てるなら、ストレートを投げたいと思っている。対戦する打者はそのボールを狙わないようにお願いします
【2007/2/16 ZAKZAK】
松坂に用意されたのは、球場1塁側スタンドに設置された特設会見場。キャンプインを間近に控えて、米国人記者たちは日本から訪れた1億ドル選手の実力と人柄に興味津々。特に注目を集めていたのが、松坂が投じる魔球として全米に報じられているジャイロボールの存在だった。
記者会見の中盤までは、当たり障りのないキャンプへの抱負や日米の文化ギャップなどの質問で推移したが、終盤で米国人記者から、核心に切り込むような鋭い質問が。
「あなたはジャイロボールという変化球を投げると聞いている。ほんとうにジャイロボールという球はあるのか。いったいどんな球で、投げるつもりはあるのか」
松坂はこの質問を受けると苦笑いをしながら、ゆっくりと言葉を選び、やや照れたように口を開く。
「この質問はかならずくると思い、いくつか答えを用意していたけど…。投げられるといった方がいいのかどうか。本当は、何をさしてジャイロといわれているのか、僕にはわからない。しかし、投げる場面があれば投げます」
思わず、注目の魔球・ジャイロボールを投げることを宣言してしまった。
もともとジャイロボールを松坂が投じると大きな話題になりはじめたのは、昨年暮れにポスティング制度の入札が始まったころの米国内でのことだ。一部の米マスコミが松坂のイメージをミステリアスに報じたことに端を発した。
現在でもジャイロボールという変化球が存在するかどうか、松坂がこれを投じることができるかどうかが、メジャーリーグファンの注目になりつつある。
米国で報じられているジャイロボールとは、ボールが進行方向に向かって、渦巻き状の回転で投じられる変化球のこと。回転方向やボールの変化については諸説あり、定義は明確になっていない。
一般的には、松坂の決め球の変化の大きなスライダーを指しているという意見が多いが、その一方では「チェンジアップを指している」という意見も。はたまた、そのどちらでもない見たこともない変化球であると理解している米国人記者も多いのは確かだ。
極端な理解の仕方をしている米メディアもいる。フォートマイヤーズの地元「THE NEWS PRESS」紙のデビッド・ドロシー記者。
「2段に変化するブレーキングボールを松坂は投げるんだろう。それがジャイロボールなんだろうね」などと、とんでもない誤解をして、日本報道陣に問いかけてきた記者もいた。
テレビ局やインターネットなどでも松坂の投じるボールの回転方向などが、ビデオ解析される騒ぎになっており、ジャイロ騒動は拡大の一途をたどっている。
もちろん、松坂のこの日の返答には、ユーモアや誇大に米国に伝わった自分自身の虚像を、うまく利用しようという意図があるのはお察しの通り。
同様に松坂は、大リーグ初球についても質問を受け、「初球は直球を投げたい。これを聞いている対戦相手の打者は狙わないように」とも発言。米野球関係者をけむにまくような余裕の表情が印象的だった。
【松坂一問一答】通用する球をオープン戦で探す
--大リーグではルーキーだが
1年目の新人という謙虚な気持ちでやっていくつもりです
--日本報道陣の多さをチームメートにどう説明するか
ぼくから伝えた方がいいのかどうか。言う必要ないので、球団の方から聞いてもらった方がいいかもしれない
--メディアの多さに驚いているか
プロ1年目のときもかなりの数が来ていたので驚きはないです
--WBCと比較して興奮はどう違うか
今はレッドソックスの一員としてスタートを切れるということに興奮している
--チームには日本メディアの多さを歓迎しない人もいるが
迷惑がかかっているなと感じたら僕が謝ります
--1年目は有利と思うか
おたがいデータがないというのは多少投手の方が有利だと思います
--金額のプレッシャーは
お金の大小で野球をするわけではない。責任は多少感じているがプレッシャーは感じていない
--ほかの日本人選手と話したか
イチローさんから食事をして少し話しを聞きました
--高めのストライクゾーンを使うということだが
今のところ自分の投球を変えるつもりはありません
--キャッチボール相手は
一番やりやすいのは岡島さん。ウエイクフィールドのナックルも取りたい。多分キャッチできないだろうが
--期待を受け続けているが
今までも期待をかけられたが、常に自分の中にあるのは、野球が好きだから楽しくやる。これからもその気持ちでやって期待に応えていきたい
--野茂の影響は
野茂さんの米での活躍は中学生のとき。デビューは衝撃的で今でも印象に残っている。やっぱり、これからまだまだプロを目指す子供たちの目標となれるようにがんばっていきたいと思う
--オープン戦の投球
すべての球種が通用すると思っていない。それをどこに投げれば抑えられるか、そうでないかをある程度オープン戦の中でわかっておきたい
--デビュー戦のイメージは
けがなく順調にトレーニングできてマウンドに立てるなら、ストレートを投げたいと思っている。対戦する打者はそのボールを狙わないようにお願いします
【2007/2/16 ZAKZAK】
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