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 ドーハ・アジア大会の第7日、6チームによる総当たりリーグ戦の野球は最終戦が行われ、日本が7-8で台湾にサヨナラ負けを喫し、4勝1敗で銀メダル。3大会ぶり2回目の優勝を逃した。5戦全勝の台湾は初優勝。

 台湾は1点を追う九回1死二、三塁で、林智勝が左前へ2点適時打を放った。日本は八回に吉浦(日産自動車)の左中間2ランで逆転したが、3番手・高崎(日産自動車)がリードを守りきれなかった。

 日本は社会人・大学生のアマによる選手編成で、台湾は米大リーグや日本プロ野球で活躍するプロ主体。この日も台湾は巨人の姜建銘が先発した。

 ◇日本、惜敗も素晴らしい試合…アマでプロに食らいく

 痛烈な打球が、前進守備の三遊間を抜いていった。マウンド上でがっくりしゃがみ込む、日本の3番手・高崎。九回1死二、三塁から、台湾5番・林智勝にサヨナラ2点左前打を打たれ、シーソーゲームの決着はついた。

 日本は勝負をあきらめない粘りは見せた。3点のリードを逆転された直後の八回、1死二塁から2番・吉浦が初球の直球をはじき返し、左中間フェンスを越える逆転2ラン。打撃の基本である中堅返しを実践した一打だった。垣野監督は「世界の舞台で好投手から引っ張ったり、流し打ったりなんてできない。センター返しを心掛けていけ」と、打線に徹底させた。

 一回の吉浦の先制適時三塁打も、外へ逃げるシュートをとらえ、中堅手の頭上を越したものだ。パワー重視の台湾や韓国とは異なる、日本らしい打撃の神髄は、十分に披露した。

 惜しまれるのは先発・磯村を引っ張りすぎたこと。六回から疲れが見えていたが、七回も3連打を浴びるまで続投させてピンチを広げ、一挙4点を失った。

 日本はメンバー全員が社会人と大学生のアマ選手。それでも、プロ選手で固めた韓国や台湾に対して全力で食らいついた。「アマ・ジャパン」のドーハでの戦いは、3大会ぶりの金メダル獲得こそ逃したが、素晴らしい試合を見せてくれた。【来住哲司】

 ○…サヨナラ打を放った5番・林智勝は、台湾プロ野球のラニューでも3番を担う。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アジア予選メンバーで、11月のプロ野球アジア一を争ったアジアシリーズでは、サムスン(韓国)戦で本塁打も放った。

 だが、この日は無安打のまま九回を迎えた。代打を起用しようとする葉志仙監督に「もう一度チャンスをください」と食い下がった末の殊勲打だった。「絶対もう一度打席に立ちたかった。チャンスをくれた監督の期待に応えられた」と喜びをかみしめた。

 優勝によるチームへの報奨金は7050万台湾元(約2億5170万円)という。

 ◇野球

 ▽リーグ戦

日 本(4勝1敗)

120001120=7

002000402=8

台 湾(5勝)

(日)磯村、服部、高崎-鈴木健、中野(台)姜建銘、耿伯軒、潘威倫、増菘●(王へんに韋)-陳峰民▽本塁打 吉浦(日)

【2006/12/7 毎日新聞】
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