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 阪神の希望枠ルーキー・小嶋達也投手(21)=大阪ガス=が7日、プロ入り初のシート打撃登板で、岡田監督に潜在能力の高さを猛アピールした。MAX140キロも、切れ味十分。打者8人に対し2安打されながら、無四球の2奪三振と好投。岩田のアクシデントで急きょ巡ってきたチャンスを生かした小嶋に、岡田監督も「ええのを見せてくれた」とうなった。

 昨年までの背番号29は確かに頼もしかった。でも、今年の29番もなかなかいける。ゆったりとしたフォームに、柔らかくしなる左ひじ。球がキレる。プロ初のシート打撃登板、32球のデモは小嶋の評価を急上昇させた。

 圧巻だったのは一死一塁の場面で、小宮山と対した打席だった。直球を3球続け、カウント2-1と追い込んだ4球目。ひざ元の内角低めに116キロのスライダーをコントロールし見逃し三振。右打者の泣きどころへ決め球を攻め込む投球に「それは意識していました」と、できる新人ぶりをアピールした。

 7人目の打者となった藤本には、2-3からの7球目、直球で空振り三振。主力打者をオール直球で打ち取った。計8打者に対し3ボールになる場面が2度あり「内心はヒヤヒヤしてました」と、ルーキーらしさもみせたが、無四球でフィニッシュ。坂、藤原に単打を許したが堂々の投球だった。

 もともと、小嶋にこの日のシート打撃の登板予定はなかった。だが、8日の紅白戦で登板予定だった岩田が左手中指にマメをつくり、江草に出番が回ったため、江草がシート打撃登板を回避。急きょ、小嶋にチャンスが回ってきた。

 それでも「いつでもいける準備をしていました」と慌てることはなく、しっかりとチャンスをモノにした。

 当然、小嶋株は急騰した。岡田監督は「急きょのチャンスをなあ。なかなか使えそうやな。ええの見せてくれた。こっち(沖縄)では練習試合(の登板予定)とか決まってないけど、当然オープン戦で投げさすというのを見せてくれた。オヤッと思わすというのをな」と絶賛。早い段階での実戦登板のチャンスを与えることを明言した。

 直球の最速は140キロと平凡な数字ではあったが、岡田監督は「見た目よりバッターの手元できている。バッターがタイミングのおうてない見送り方や。右打者のインコースにどんどん投げ込めるしなあ」と、鋭い切れ味と度胸の良さにほれ込んだ。

 「これから実戦でどんどん投げていきたい」。新たな「背番号29伝説」を引き継ぐ男は、その序章を素晴らしい投球でひもといてみせた。

【2007/2/8 デイリースポーツ】
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