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今季のテーマは「自己チュー」-。サンケイスポーツ専属評論家・伊東勤氏(46)=元西武監督=と阪神・矢野輝弘捕手(40)の対談がキャンプ休日の13日、実現した。今年は捕手&投手の若手選手の育成も期待されるが、あえて「わがままでいく」。3月21日の広島とのオープン戦(倉敷)の出場を目指し、矢野が“チョイワルおやじ”に変身する。(構成=山田結軌)
伊東氏(以下、敬称略) キャンプも半ば、手術を受けた右ひじも含めて体調は
矢野 何メートル投げるとか、バッティングをこうするとか予定を決めると焦ると思ったので、何も決めずにやっています。天候のおかげもあって本当に順調です
伊東 本来なら、(自身がバッテリーコーチを務めるWBC日本代表の)候補選手として、期待する1人だったんだけどね。阪神は、これから若い投手が出てこなきゃいけない。矢野の存在が大きい
矢野 やり残していることがあるんです。伊東さんは何回も達成している日本一になっていない。やっぱり、ぜひ経験したいです
伊東 僕らの時には「勝って当然」という気持ちでキャンプもやっていた。阪神は去年、優勝を逃してもったいなかったなという気がする
矢野 でも冷静に考えれば、1年間、勝ち抜けなかったというのは力がなかったということ。それは受け止めないと。反省して今年に生かしたいです
伊東 今年、一番の違いは監督が代わったこと。違うものを求められ、チームも変わっていくと思う。何か違いは
矢野 岡田前監督はベテランについては、調整を任せてくれて、真弓監督もそれは同じです。今は、監督になられたばかりなので、気をつかって多く話しかけてもらっているという風に感じます
伊東 ベテラン選手は、放っておいてもやると思われているから、声をかけてもらえるとうれしいものだよね。そういうコミュニケーションは必要だと思うよ。矢野も40歳。若い選手にノウハウを伝えていかなくてはいけない
矢野 「教えよう」とは思っていない。「聞かれれば答えるよ」と思っています。ベテランになると、年下の選手は声をかけにくいと思う。結構、勇気のいること。来た時は、その意はくんで、答えてあげたい。僕から「こうしろ」というのはない。コーチの方々がおられるわけですから
伊東 まだ現役選手だしね。優勝と同時に、個人の目標は
矢野 ある意味、自分にわがままになっていいかなと。このトシなんで、チームのことを考えるのは当たり前。そこで、わがままに自分もしっかりしないとダメだなという気持ちがある。その中で、貢献できると思っている
(さらに続けて)
“自己チュー”じゃないけど、自分のことをしっかり考えながらやる。よく若い選手が「チームのために貢献します」というけれど、俺はそういうことをいうのはどうかな? と。まず自分が試合に出ないとアカンやろと思う。チームの中でもライバルやし、俺も若いヤツらはライバルだと思っている。若い選手のコメントを聞いていると、そんなキレイごとでいいの? と思うことが多くて…
伊東 これからは年齢的にもコンディションの維持が難しくなってくる
矢野 トシをとって若い時に見えなかったものが見えてきたりとか、捕手はそういうもので体力的なことをカバーできると考えています
伊東 チームには、金本、下柳と同世代の人間がいる。いい刺激がある
矢野 1人だったら「もういいかな」と思うことがある。でも、もっと元気な2人がいる。やっぱり刺激は、かなりもらっていますね
伊東 「予定を立てない」といっていたけれど、実戦出場のイメージは
矢野 倉敷(3月21日、広島戦)とか広島市民球場(翌22日)、そのあとのソフトバンク(24-26日、ヤフーD)には間違いなく、と思っています。最低でも、そこに合わせられるようにしたい。あとは、投手との兼ね合いもあるんで、前後すると思います
伊東 その中で、イメージする数字は
矢野 投手との兼ね合いもあるけど、盗塁阻止率は4割(昨季は.366)にいきたいと思う。打点も、去年は少なかったんで(36打点)、70打点挙げた年(2003年79打点、05年71打点)は優勝できているんで、やっぱりそういう数字は考えたい。打点は直接チームにプラスになると思います
伊東 守りの中では大黒柱だよね。きっとベンチとしては頼もしい。矢野選手には、もちろんフルに出てもらいたいけど、脅かす選手が必要
矢野 まずは、やっぱり144試合フル出場する気持ちを持たないと。110試合でいいやとか思うと、練習もそれなりの練習になってしまう。全部出るんだと思って練習していかないといけない。その中で、出場試合数が下がっていくことは、監督の考えでそうなることもありますから。目標は高く持っておいたほうがいいと思います
伊東 首脳陣は休ませながら、試合に出そうと考えるけど、選手はそうは考えないものだよね。疲れていても試合に出たい。休むと、変に体がだるいこともある。できれば、フルイニング出てほしい
矢野 そうですね。そうできるように頑張ります
【2009/2/14 サンスポ.COM】
伊東氏(以下、敬称略) キャンプも半ば、手術を受けた右ひじも含めて体調は
矢野 何メートル投げるとか、バッティングをこうするとか予定を決めると焦ると思ったので、何も決めずにやっています。天候のおかげもあって本当に順調です
伊東 本来なら、(自身がバッテリーコーチを務めるWBC日本代表の)候補選手として、期待する1人だったんだけどね。阪神は、これから若い投手が出てこなきゃいけない。矢野の存在が大きい
矢野 やり残していることがあるんです。伊東さんは何回も達成している日本一になっていない。やっぱり、ぜひ経験したいです
伊東 僕らの時には「勝って当然」という気持ちでキャンプもやっていた。阪神は去年、優勝を逃してもったいなかったなという気がする
矢野 でも冷静に考えれば、1年間、勝ち抜けなかったというのは力がなかったということ。それは受け止めないと。反省して今年に生かしたいです
伊東 今年、一番の違いは監督が代わったこと。違うものを求められ、チームも変わっていくと思う。何か違いは
矢野 岡田前監督はベテランについては、調整を任せてくれて、真弓監督もそれは同じです。今は、監督になられたばかりなので、気をつかって多く話しかけてもらっているという風に感じます
伊東 ベテラン選手は、放っておいてもやると思われているから、声をかけてもらえるとうれしいものだよね。そういうコミュニケーションは必要だと思うよ。矢野も40歳。若い選手にノウハウを伝えていかなくてはいけない
矢野 「教えよう」とは思っていない。「聞かれれば答えるよ」と思っています。ベテランになると、年下の選手は声をかけにくいと思う。結構、勇気のいること。来た時は、その意はくんで、答えてあげたい。僕から「こうしろ」というのはない。コーチの方々がおられるわけですから
伊東 まだ現役選手だしね。優勝と同時に、個人の目標は
矢野 ある意味、自分にわがままになっていいかなと。このトシなんで、チームのことを考えるのは当たり前。そこで、わがままに自分もしっかりしないとダメだなという気持ちがある。その中で、貢献できると思っている
(さらに続けて)
“自己チュー”じゃないけど、自分のことをしっかり考えながらやる。よく若い選手が「チームのために貢献します」というけれど、俺はそういうことをいうのはどうかな? と。まず自分が試合に出ないとアカンやろと思う。チームの中でもライバルやし、俺も若いヤツらはライバルだと思っている。若い選手のコメントを聞いていると、そんなキレイごとでいいの? と思うことが多くて…
伊東 これからは年齢的にもコンディションの維持が難しくなってくる
矢野 トシをとって若い時に見えなかったものが見えてきたりとか、捕手はそういうもので体力的なことをカバーできると考えています
伊東 チームには、金本、下柳と同世代の人間がいる。いい刺激がある
矢野 1人だったら「もういいかな」と思うことがある。でも、もっと元気な2人がいる。やっぱり刺激は、かなりもらっていますね
伊東 「予定を立てない」といっていたけれど、実戦出場のイメージは
矢野 倉敷(3月21日、広島戦)とか広島市民球場(翌22日)、そのあとのソフトバンク(24-26日、ヤフーD)には間違いなく、と思っています。最低でも、そこに合わせられるようにしたい。あとは、投手との兼ね合いもあるんで、前後すると思います
伊東 その中で、イメージする数字は
矢野 投手との兼ね合いもあるけど、盗塁阻止率は4割(昨季は.366)にいきたいと思う。打点も、去年は少なかったんで(36打点)、70打点挙げた年(2003年79打点、05年71打点)は優勝できているんで、やっぱりそういう数字は考えたい。打点は直接チームにプラスになると思います
伊東 守りの中では大黒柱だよね。きっとベンチとしては頼もしい。矢野選手には、もちろんフルに出てもらいたいけど、脅かす選手が必要
矢野 まずは、やっぱり144試合フル出場する気持ちを持たないと。110試合でいいやとか思うと、練習もそれなりの練習になってしまう。全部出るんだと思って練習していかないといけない。その中で、出場試合数が下がっていくことは、監督の考えでそうなることもありますから。目標は高く持っておいたほうがいいと思います
伊東 首脳陣は休ませながら、試合に出そうと考えるけど、選手はそうは考えないものだよね。疲れていても試合に出たい。休むと、変に体がだるいこともある。できれば、フルイニング出てほしい
矢野 そうですね。そうできるように頑張ります
【2009/2/14 サンスポ.COM】
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