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【網球】引き際の美学、振り返ることなく決断=女王エナン、絶頂期の電撃引退

【ロンドン14日時事】女子テニスの世界ランキング1位で、四大大会通算7勝のジュスティーヌ・エナン(25)=ベルギー=が14日、シーズン途中での現役引退を発表した。キャリアの絶頂期にあるとみられていた女王の決断は、「燃え尽きた」だった。
 来月1日で26歳。世界ランク1位のまま、一線から退くのも前例がないことだ。しかし、「自分はわき上がる気持ちに支えられてテニスをやってきた。だが、自分の中にそれを感じられなくなった」。
 連覇した昨季最終戦のツアー選手権で、「最高点に達した」と感じたという。昨年は離婚を乗り越え、全仏オープンで3連覇。全米オープンも制し、2年連続で年間1位に輝いた。長らく疎遠になっていた親族と復縁も果たした。激動の中で、選手としても、一人の女性としても、一区切りを感じたのか。
 細身の167センチながら、体をしならせるような片手打ちのバックハンドを駆使し、ウィリアムズ姉妹(米国)やシャラポワ(ロシア)ら、大型化全盛時代に立ち向かった。その姿は爽快(そうかい)ですらあったが、代償も大きく、けがや病気も多かった。そうであるならなおさら、抜け殻のような自分をだましながら戦い続けられないと悟ったのだろう。
 4連覇が懸かり、大好きだという全仏を間近に控えての終止符。「何も後悔はない。正しい決定だと思う」。まさしく引き際の美学だった。

【2008/5/15 時事通信社】


【網球】<エナン>「すべてやった。悔いない」 闘争心消え引退決意

 女子テニスのジュスティーヌ・エナン(25)=ベルギー=が「燃え尽きた」と、現役引退を表明した。世界ランキング1位のままの引退は前例がない。

 ベルギー生まれのエナンは、12歳の時に母をがんで亡くした。その母に連れて行ってもらった全仏で、グランドスラムで勝ちたいという夢を抱いたという。身長167センチで細身ながら、機敏なフットワークと片手打ちのバックハンドを武器に、パワーテニスに対抗。03年全仏でグランドスラムを初制覇した。昨年の全米で4年ぶり2回目の優勝を果たし、4大大会の優勝回数を「7」に伸ばしている。まさに絶頂期にあったといっていい。

 しかし前週のドイツ・オープンで3回戦敗退した際に突然、現役引退が頭をよぎったという。世界各地を転戦するツアー生活は過酷で孤独だ。体格で劣り、病気がちでもあったエナンを支えたものは闘争心だが、「心の奥底から何かが消えていくのを感じた。いったん燃えるものがなくなると、多くのことを失ってしまう」と語った。

 「テニスでできることはすべてやった。悔いはない」と言い切ったエナン。AP通信によると、パワーテニスでエナンの前に立ちはだかったビーナス・ウィリアムスは「エナンは周囲の環境がどうあろうとも、常にベストを尽くすことを自分に課してきた。真のファイターだったし、その事実が彼女をトップの座につかせたと思う」と、コートを去るライバルに賛辞を送った。【高橋秀明】

【2008/5/15 毎日新聞】


【網球】女王エナン突然の引退、活躍にトップ選手から賛辞

[ローマ 14日 ロイター] 女子テニスの世界ランクキング1位、ジュスティーヌ・エナン(ベルギー)の引退表明を受け、トップ選手らが14日、偉大な女王をたたえた。
 現役選手で唯一4大大会の優勝回数でエナンを上回るセリーナ・ウィリアムズ(米国)は、イタリア・オープンでの記者会見で、「(エナンは)偉大なチャンピオンで、彼女には苦しめられた」とコメント。
 ビーナス・ウィリアムズ(同)も「どんな状況でもベストを尽くす真の競技者で、素晴らしい対戦相手だった」と、エナンの精神力をたたえた。
 昨年の全仏オープン決勝でエナンに敗れたアナ・イワノビッチ(セルビア)は、「ほかの誰ともまったく違うプレーをする選手。引退は残念」と、25歳での引退を惜しんでいた。
 また男子世界ランク1位のロジャー・フェデラー(スイス)もハンブルク・マスターズの記者会見で、「テニス界にとって衝撃的な出来事」とコメント。エナンが間近に迫った全仏オープンやウィンブルドンに出場することなく引退を選んだことに驚きを隠さなかった。
 エナンは身長わずか1メートル67センチながら、強烈なバックハンドを武器にパワーテニスに立ち向かい頂点に君臨。2007年にはツアー最多となる10個のシングルスタイトルを手にした。

【2008/5/15 ロイター】
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