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打順降格されても公平な監督に心酔

 世界一を逃したものの、タイガースのリーランド監督は今季の戦いぶりを誇りに思うと選手をたたえた。なかでも先発陣が強力だった。といってもタイプはさまざま。大ベテランのロジャーズから若手の力投派バーランダーやボンダーマン、さらには制球重視のロバートソン…。各自の個性を引き出してきたのが“パッジ”(ずんぐりむっくりの意)のあだ名を持つイバン・ロドリゲス捕手だ。

 打っては通算277本塁打。マーリンズ時代の03年にワールドシリーズ制覇など、文句なしの実績を誇る。「どんなベテランでもパッジの話には耳を傾ける。それに03年にはベケット(現レッドソックス)らをうまくリードしたように、若手の力を引き出すのもうまい。彼の存在なしに強力な投手陣の形成はあり得なかった」と地元紙記者。

 「チーム改革はまず捕手から」と、03年オフにドンブロウスキーGMのマーリンズ人脈で引き抜かれた。以来「3番・捕手」と攻守の要で、球宴には3年連続で出場。他にスター選手がいない球団では突出したチームの顔だった。

 しかし、「おかげでちょっと浮いた存在になってしまった。息子までロッカールームでいばっていたほど」(同)。優勝に縁のないチームのスターがお山の大将と化すのはどこにでもある。

 それを変えたのがリーランド監督だ。シーズン当初は3番だったが、かつての力がないと見るや即座に降格。「不満を抱くどころか、かえって指揮官の公平な態度に心酔した」(関係者)。前監督との確執に対する反動もあったのだろうが、名捕手は名将のもとでチームプレーに徹し、かつての輝きを取り戻した。

 残念ながらWシリーズでは投手をうまく操縦しきれず、続出したエラーも呆然(ぼうぜん)と眺めるしかなかった。それでも、「このチームをとても誇りに思っている。カージナルスは素晴らしいプレーができた。彼らはするべきことを何でもできたのだから」と、大舞台での戦いぶりに悔いはない。=つづく

【2006/10/31 ZAKZAK】
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