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【8月10日】1990年(平2) 

 屋根付き球場が登場して3年。これで雨天中止とさようなら、と思いきや台風の襲来には勝てなかった。 

 東京ドームで行われる予定だった、巨人-中日16回戦は当日午後2時半に主催者側から「台風11号の影響でビジターチームである中日ドラゴンズの移動が不可能になったため中止とします」という発表があった。

 中日は名古屋から新幹線で東京入りする予定だったが、台風のため新幹線がストップ。

 昼過ぎから新幹線は動きだしたことで、主催の巨人側は試合時間を遅らせて試合開催を提案したが、中日側は「何時に着くか分からない」。ドラゴンズの選手が東京に到着したのは、午後9時半。中止が決定し、室内練習場で軽く汗を流してから上京した。

 夏休み真っ只中、しかも週末金曜日のゲーム。チケットは既に完売しており、中止を知らないファン約5000人がドームまで来てしまった。三重県から観戦ツアーで来た83人は午前5時半にバスで出発したものの、東名高速道路が途中で不通となったため、ツアーを主催した旅行代理店負担で静岡から新幹線に乗り継いでドームへ。やっとの思いで着けば試合は中止。「ドームは雨でもやると思っていた。何のために東京に来たのか」と嘆くばかりだった。

 中止による損害額は少なくとも1億円。弁当などを扱う販売業者は中止を想定していないため、既に調理済みのものを買い取ってしまっており、他へ売ることもできない状態に。生中継を予定していた日本テレビは、“中止リポート”と今季の巨人の戦いぶりを振り返るVTRで30分しのいだ後、「荒ワザ世界の超人大集合」という雨傘番組で時間を埋めた。

 その後も台風の影響などで、07年7月までにドームでの試合10試合以上が中止になっている。

【2007/8/10 スポニチ】
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