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プロ野球広島の前田智徳外野手は(36)は1日、広島市民球場で行われた中日17回戦の八回に久本祐一投手から右前打を放ち、史上36人目の通算2000安打を達成した。
2000安打は5月に日本ハム・田中幸雄内野手が達成して以来で、広島の生え抜き選手では衣笠祥雄、山本浩二、野村謙二郎に続き、4人目の快挙となった。
新人だった1990年6月6日のヤクルト戦で初安打を放って以来、プロ18年目、1895試合目での偉業達成だった。
前田智は90年に熊本・熊本工高からドラフト4位で広島入団。95年に右アキレスけん断裂の大けがを負い、その後も度重なる足の故障に悩まされてきたが、たぐいまれな打撃センスと努力で球界を代表する好打者として活躍してきた。打率3割を超えたシーズン11度は現役で最多。
★前田智に聞く
--大逆転劇の中での達成でした
「18年やっているが、こんな試合をしてくれるとは思わなかった。負けに近い試合で、ほかの選手が力を発揮し、最後はどうでもいいところで、ボクが打たせてもらった」
--達成しての心境は
「自分個人のことでここまで騒がれるのが、自分としては残念。チームのここまでの戦いを考えると悔しい思いばかり。責任を感じています」
--残り1本となり、異様な雰囲気でした
「かなりの声援で、打席で集中できなかった。あんな中で打席に立ったことがない。慣れるまでに4打席かかった」
--ここまで故障との戦いでしたが
「現実を受け入れるのに時間がかかった。リハビリが自分の残された道だった。やらなければすべてが終わり。きれいごとはいってられなかったし、夢中でやってきた」
--いま、いいたいことは
「こんなチャンスを与えてくれた球団、スタッフ、選手のみんなや裏方、支えてくれた人たちにお礼をいいたい」
■前田 智徳(まえだ・とものり)
熊本・熊本工から1990年にドラフト4位で広島に入団。走攻守そろった外野手として、1年目から一軍で活躍。95年に右アキレスけん断裂の大けがを負ったが、復活。故障と戦いながら、打率3割を現役最多の11度をマークしている。ベストナイン、ゴールデングラブ賞とも4度ずつ獲得。1メートル75、80キロ、右投げ左打ち。熊本県出身。36歳。
前田智徳 2000本安打達成フォト集 / 年度別打撃成績
データ集 通算安打
広島東洋カープへ
◆広島・ブラウン監督
「素晴らしい数字で、長いキャリアの証明だ。故障など逆風を経験したからこそ、彼にとって特別な数字になるのではないかな」
◆広島・松田元オーナー
「入団発表のインタビューのときに、質問が気に入らなかったのか、口下手でしゃべれなかったのか、ひと言も答えなかった姿がとても印象に残っている。数々の栄光と大きな挫折を乗り越え、少年が大人になり、そして父親になっていった18年を思い出します」
◆山本浩二氏(前広島監督)
「わがことのようにうれしい。誰もが認める打撃センスを持っていた。けががなければ、もっと早く達成しただろうが、本当によくがんばった」
◆野村謙二郎氏(広島OB)
「長い間一緒に野球をしてきたが、早くから注目され、けがもあった。さまざまなプレッシャーや葛藤があっただろう。それを乗り越え、ここまできた精神力と打撃技術には頭が下がる思いだ」
◆衣笠祥雄氏(広島OB)
「入団したときの前田選手と、いまの前田選手をつないでいるのは“練習”でしょう。ときには故障という不運に見舞われましたが、けがに勝ち、きょうの喜びを勝ち取った。そんな君に拍手です」
◆川上哲治氏(熊本工OB)
「後輩の快挙は本当にうれしい。コツコツ努力して、よくぞここまで積み上げた。けががなかったらもっと早く達成していただろうし、野球に対するひたむきな姿勢が、けがを克服させたのだと思う」
◆西武・江藤
「ボクの1年下で入ってきて、けがの苦労もあったけど、一生懸命に練習して努力している姿を近くで見てきた。1年でも長く選手を続けて活躍してほしい」
◆日本ハム・田中幸
「けがで苦しんだ時期を乗り越えての達成は、喜びもひとしおだと思う。自分自身も同様の経験をして今年達成し、また同じ九州出身の選手として気に掛かっていた。心からうれしく思う」
【2007/9/1 サンスポ.COM】
2000安打は5月に日本ハム・田中幸雄内野手が達成して以来で、広島の生え抜き選手では衣笠祥雄、山本浩二、野村謙二郎に続き、4人目の快挙となった。
新人だった1990年6月6日のヤクルト戦で初安打を放って以来、プロ18年目、1895試合目での偉業達成だった。
前田智は90年に熊本・熊本工高からドラフト4位で広島入団。95年に右アキレスけん断裂の大けがを負い、その後も度重なる足の故障に悩まされてきたが、たぐいまれな打撃センスと努力で球界を代表する好打者として活躍してきた。打率3割を超えたシーズン11度は現役で最多。
★前田智に聞く
--大逆転劇の中での達成でした
「18年やっているが、こんな試合をしてくれるとは思わなかった。負けに近い試合で、ほかの選手が力を発揮し、最後はどうでもいいところで、ボクが打たせてもらった」
--達成しての心境は
「自分個人のことでここまで騒がれるのが、自分としては残念。チームのここまでの戦いを考えると悔しい思いばかり。責任を感じています」
--残り1本となり、異様な雰囲気でした
「かなりの声援で、打席で集中できなかった。あんな中で打席に立ったことがない。慣れるまでに4打席かかった」
--ここまで故障との戦いでしたが
「現実を受け入れるのに時間がかかった。リハビリが自分の残された道だった。やらなければすべてが終わり。きれいごとはいってられなかったし、夢中でやってきた」
--いま、いいたいことは
「こんなチャンスを与えてくれた球団、スタッフ、選手のみんなや裏方、支えてくれた人たちにお礼をいいたい」
■前田 智徳(まえだ・とものり)
熊本・熊本工から1990年にドラフト4位で広島に入団。走攻守そろった外野手として、1年目から一軍で活躍。95年に右アキレスけん断裂の大けがを負ったが、復活。故障と戦いながら、打率3割を現役最多の11度をマークしている。ベストナイン、ゴールデングラブ賞とも4度ずつ獲得。1メートル75、80キロ、右投げ左打ち。熊本県出身。36歳。
前田智徳 2000本安打達成フォト集 / 年度別打撃成績
データ集 通算安打
広島東洋カープへ
◆広島・ブラウン監督
「素晴らしい数字で、長いキャリアの証明だ。故障など逆風を経験したからこそ、彼にとって特別な数字になるのではないかな」
◆広島・松田元オーナー
「入団発表のインタビューのときに、質問が気に入らなかったのか、口下手でしゃべれなかったのか、ひと言も答えなかった姿がとても印象に残っている。数々の栄光と大きな挫折を乗り越え、少年が大人になり、そして父親になっていった18年を思い出します」
◆山本浩二氏(前広島監督)
「わがことのようにうれしい。誰もが認める打撃センスを持っていた。けががなければ、もっと早く達成しただろうが、本当によくがんばった」
◆野村謙二郎氏(広島OB)
「長い間一緒に野球をしてきたが、早くから注目され、けがもあった。さまざまなプレッシャーや葛藤があっただろう。それを乗り越え、ここまできた精神力と打撃技術には頭が下がる思いだ」
◆衣笠祥雄氏(広島OB)
「入団したときの前田選手と、いまの前田選手をつないでいるのは“練習”でしょう。ときには故障という不運に見舞われましたが、けがに勝ち、きょうの喜びを勝ち取った。そんな君に拍手です」
◆川上哲治氏(熊本工OB)
「後輩の快挙は本当にうれしい。コツコツ努力して、よくぞここまで積み上げた。けががなかったらもっと早く達成していただろうし、野球に対するひたむきな姿勢が、けがを克服させたのだと思う」
◆西武・江藤
「ボクの1年下で入ってきて、けがの苦労もあったけど、一生懸命に練習して努力している姿を近くで見てきた。1年でも長く選手を続けて活躍してほしい」
◆日本ハム・田中幸
「けがで苦しんだ時期を乗り越えての達成は、喜びもひとしおだと思う。自分自身も同様の経験をして今年達成し、また同じ九州出身の選手として気に掛かっていた。心からうれしく思う」
【2007/9/1 サンスポ.COM】
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