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巨人・上原に笑顔なく…北京五輪代表選出
成績不振ながら北京五輪の日本代表に選ばれた巨人・上原に笑顔はなかった。都内で行われた会見では終始硬い表情。「うれしいが、どうにかしないとという思いが強い。心の中では整理できていない」と複雑な胸中を語った。
開幕から4連敗して2軍落ち。中継ぎで復帰したが、救援登板した17日の中日戦で逆転を許すなど、1軍復帰後、登板9試合で9回3分の2を投げ、計5失点と不調から抜け出せていない。
代表辞退もあるか、の問いに「正直、今でも悩んでいる。自分だけ成績を挙げていないのに、いいのかという部分がある」と弱気を見せつつも、「こんな成績なのに選んでもらったので期待に応えたい。過去の実績は関係なく、プライドを捨ててやりたい」と厳しい表情で語った。
選出理由を「彼の経験」と説明した星野監督は、「代表合宿中におれと大野(コーチ)で立ち直らせる」と断言した。【立松敏幸】
◇北京五輪日本代表24人発表(17日)
○…2大会連続で主将に指名されたヤクルトの宮本は「新しいメンバーが入りやすく、一つのチームになるように気遣いたい」とリーダーの自覚をにじませた。アテネ五輪では精神的支柱としてチームを鼓舞したが、「野球の記憶は全くない」という。試合前日にチームのことを思い悩んだ記憶ばかりが残るのは、生粋の主将らしい。宮本は「今度は一つ一つを記憶に残したい。『監督は金しかいらない』と言っている。その一つ(金メダル)を目指してやりたい」と力を込めた。今季は打撃好調。豊富な国際経験も糧に、チームを栄光へと導く。
○…ロッテ・西岡は小学生のころ、友人と冗談まじりに「自分たちが五輪に出るとしたら、08年か12年かなあ」と話していたという。「その時は、本当に選ばれるとは思っていなかったので、実際に選ばれて驚いた」と、冗談が現実になったことに喜びの笑顔。「ここまで育ててくれた野球関係者に感謝したい。国の代表として、命をかけて金メダルを取りにいく」と、いささか大仰な言葉で気合いを表した。
○…日本ハム・稲葉は前日、星野監督から電話で「意思確認」されたことを明かした。「出たいんか、出たくないんか、どっちや ?」と聞かれ、「出たいです」と答えると、「よし、分かった」と電話が切れたという。現在、右でん部に故障を抱えているが、「もう少し時間があるので、しっかり治していきたい」。目標はもちろん金メダル獲得。「昔はアマチュアが(五輪を)目標にしてきた。その人たちの分まで一生懸命やりたい」と誓った。
▽阪神・藤川 今年は、変化球を多めに投げたり、一発勝負に勝てるよう三振を取れるストレートを投げるようにしたりと、五輪を目指してやってきている。一つのアウトを取ることでも、日本のためになれるならいい。野球を愛する国の一人として、恥ずかしくないプレーをしたい。
▽阪神・矢野 裏方的なことも含めて、必要とされ、力になれることがあれば光栄だ。投手は予選から多少メンバーが変わり、若い投手も多い。キャプテンとともにバッテリー陣を支える仕事もできればと思う。
▽中日・川上 予選からメンバーに入り、チームに貢献したいと思っていた。先発と中継ぎのどちらにしても後ろにつなぐ役割。できる限りのことをしたい。(野球が五輪種目を外れることについて)世界にとって野球がどれだけ重要か、アピールしていきたい。
▽中日・岩瀬 アテネ五輪の時のような重圧を感じると思う。野球が五輪の正式種目になってまだ金メダルがないので、取りたい気持ちはある。
▽中日・荒木 すごいところに選ばれて光栄。どこで使われても対応していきたい。これまで全日本には縁がなかったので、うれしい気持ちはあるが、責任も感じる。
▽ヤクルト・青木 日本代表のユニホームを着られることに喜びを感じるし、全力でプレーする。瞬間、瞬間で気持ちを切ることができない試合が続く。目の前のことに集中し、一戦必勝でいくことが、金メダルへの近道になる。
▽巨人・阿部 選んでいただきありがたいが、成績が伴っていないので複雑。目標は金メダル。ぼくのすべてを出したい。
▽ロッテ・成瀬 これまで調子が良くないが、金メダルを取れるよう、調子を合わせていきたい。予選では五回持たなかったので、先発をするなら七回は投げてゲームを作りたい。
▽ロッテ・里崎 今年はケガで始まり、(代表に)選ばれるか当落線上だったと思う。しっかりと責任を果たしたい。(五輪で野球が行われるのは最後なので)今まで携わってきた人の努力を無駄にしないよう、優勝で締めくくれれば。
▽ソフトバンク・杉内 (出場した)8年前のシドニーはメダルが取れず、残念だった。北京はリベンジのつもりで、金メダルを目指して頑張りたい。
▽ソフトバンク・和田 僕にあるのはアテネで戦った経験だけ。今年の成績は納得していないが、選ばれたことに感謝したい。
▽ソフトバンク・川崎 プロに比べてアマの方が(日本代表の)歴史がある。安易な気持ちでは五輪に出られない。代表の重みを感じている。
【2008/7/17 毎日新聞】
◇最強のメンバー
日本代表・星野仙一監督 本当に悩みながら24人を選んだ。故障者が多く出ているが、現時点で日本の最強メンバーと自負している。いい成績を残せば日本中が沸く。野球の存在意義を示したい。上原は彼の今までの経験で選んだ。
◇つなぎ役で
日本ハム・稲葉 非常にうれしく思います。(目標は)金メダルしかない。そこに向けていい準備、いい調整をしたい。つなぎ役としてやっていきたい。野球人生の中で財産になれば。
◇代表の名に恥じないように
横浜・村田 うれしいし、今はほっとしている。本塁打を打てるに越したことはないが、初球から安打を打てそうな球は打っていく。日本代表の名に恥じないように胸を張ってプレーしたい。
◇どんなことでもやる
阪神・矢野 力になれることがあれば、日本代表のためにどんなことでもやりたい。若い投手も多いので、バッテリーがしっかりやっていく仕事ができればいい。
◇堂々とした態度で
阪神・藤川 日本を代表する野球人として、堂々とした態度で投げたい。これからの世代に、ひとつでも何かを感じてもらえるよう必死で戦って、勝ち抜くことを約束したい。
◇素直にうれしい
ソフトバンク・杉内 素直にうれしい。(アマ時代に出場した)シドニー五輪はメダルを取れず残念だった。リベンジという気持ちで金メダルを目指す。力を抜いて自分の投球をしたい。
◇絶対に金を
ソフトバンク・和田 アテネで銅メダルに終わって悔しい思いをしたとき、絶対に次も選ばれて金を取ろうと思った。選ばれなかった人たちのためにも、しっかり自分の仕事をやりたい。
◇元気にやる
ソフトバンク・川崎 金メダルを狙う。気合だけは負けないように。グラウンドに元気に立って、あとは体が勝手にやってくれるでしょう。盛り上げて日本の人たちを元気にしたい。
◇選ばれたからには
ロッテ・里崎 (右ひじの)けがから復帰したばかりなので、選ばれるかどうか当落線上だったと思う。選ばれたからにはしっかりと責任を果たしたい。夢の舞台で、多くの期待と声援に応えたい。
◇監督を胴上げしたい
ロッテ・成瀬 選ばれて光栄。(アジア最終)予選では5回もたなかった。先発で起用されたら最低7回を投げてゲームをつくりたい。北京五輪で野球は最後になる。寂しいけど、金メダルを取って星野監督を胴上げしたい。
◇全力でプレー
ヤクルト・青木 間違いなくレギュラーシーズンと違う意識が芽生える。瞬間、瞬間気持ちを切らず、目の前のことに集中して、全力プレーをしたい。
◇自分の投球を
中日・岩瀬 どんなときでも自分の投球をして、いい報告ができるように頑張る。
◇野球をアピール
中日・川上 (五輪の野球が北京で)最後にならないよう盛り上げ、野球がどれだけ重要か世界にアピールしたい。
◇突然でびっくり
中日・森野 (最終候補から漏れ)突然の選出だったのでびっくりしている。選ばれたからには目いっぱい頑張る。
◇自分のすべてを
巨人・阿部 例年のような成績を伴っていないので複雑。(アマチュア時代に出場したシドニー五輪と違い)プロとして行くプレッシャーはあるが、何とか結果を残したい。自分のすべてを出せればいい。
◇先発で投げたい
西武・涌井 正直、入ると思っていなかったので、ちょっと戸惑っている。アジア予選に出ていながら、今回選ばれなかった人のためにも頑張りたい。できれば先発で投げたい。
◇一度は入りたかった
西武・中島 選んでいただいて、光栄に思う。何百人も(プロ野球選手が)いる中から、24人に入れていただいて、うれしい。一度は(代表に)入りたいと思って、野球をやってきた。
◇頑張ってきた結果
西武・佐藤 想像もしていなかったので、信じられない気持ち。頑張ってプレーしてきた結果、(代表入りが)ついてきたと思う。これから重みを考えたい。
【2008/7/17 時事通信社】
成績不振ながら北京五輪の日本代表に選ばれた巨人・上原に笑顔はなかった。都内で行われた会見では終始硬い表情。「うれしいが、どうにかしないとという思いが強い。心の中では整理できていない」と複雑な胸中を語った。
開幕から4連敗して2軍落ち。中継ぎで復帰したが、救援登板した17日の中日戦で逆転を許すなど、1軍復帰後、登板9試合で9回3分の2を投げ、計5失点と不調から抜け出せていない。
代表辞退もあるか、の問いに「正直、今でも悩んでいる。自分だけ成績を挙げていないのに、いいのかという部分がある」と弱気を見せつつも、「こんな成績なのに選んでもらったので期待に応えたい。過去の実績は関係なく、プライドを捨ててやりたい」と厳しい表情で語った。
選出理由を「彼の経験」と説明した星野監督は、「代表合宿中におれと大野(コーチ)で立ち直らせる」と断言した。【立松敏幸】
◇北京五輪日本代表24人発表(17日)
○…2大会連続で主将に指名されたヤクルトの宮本は「新しいメンバーが入りやすく、一つのチームになるように気遣いたい」とリーダーの自覚をにじませた。アテネ五輪では精神的支柱としてチームを鼓舞したが、「野球の記憶は全くない」という。試合前日にチームのことを思い悩んだ記憶ばかりが残るのは、生粋の主将らしい。宮本は「今度は一つ一つを記憶に残したい。『監督は金しかいらない』と言っている。その一つ(金メダル)を目指してやりたい」と力を込めた。今季は打撃好調。豊富な国際経験も糧に、チームを栄光へと導く。
○…ロッテ・西岡は小学生のころ、友人と冗談まじりに「自分たちが五輪に出るとしたら、08年か12年かなあ」と話していたという。「その時は、本当に選ばれるとは思っていなかったので、実際に選ばれて驚いた」と、冗談が現実になったことに喜びの笑顔。「ここまで育ててくれた野球関係者に感謝したい。国の代表として、命をかけて金メダルを取りにいく」と、いささか大仰な言葉で気合いを表した。
○…日本ハム・稲葉は前日、星野監督から電話で「意思確認」されたことを明かした。「出たいんか、出たくないんか、どっちや ?」と聞かれ、「出たいです」と答えると、「よし、分かった」と電話が切れたという。現在、右でん部に故障を抱えているが、「もう少し時間があるので、しっかり治していきたい」。目標はもちろん金メダル獲得。「昔はアマチュアが(五輪を)目標にしてきた。その人たちの分まで一生懸命やりたい」と誓った。
▽阪神・藤川 今年は、変化球を多めに投げたり、一発勝負に勝てるよう三振を取れるストレートを投げるようにしたりと、五輪を目指してやってきている。一つのアウトを取ることでも、日本のためになれるならいい。野球を愛する国の一人として、恥ずかしくないプレーをしたい。
▽阪神・矢野 裏方的なことも含めて、必要とされ、力になれることがあれば光栄だ。投手は予選から多少メンバーが変わり、若い投手も多い。キャプテンとともにバッテリー陣を支える仕事もできればと思う。
▽中日・川上 予選からメンバーに入り、チームに貢献したいと思っていた。先発と中継ぎのどちらにしても後ろにつなぐ役割。できる限りのことをしたい。(野球が五輪種目を外れることについて)世界にとって野球がどれだけ重要か、アピールしていきたい。
▽中日・岩瀬 アテネ五輪の時のような重圧を感じると思う。野球が五輪の正式種目になってまだ金メダルがないので、取りたい気持ちはある。
▽中日・荒木 すごいところに選ばれて光栄。どこで使われても対応していきたい。これまで全日本には縁がなかったので、うれしい気持ちはあるが、責任も感じる。
▽ヤクルト・青木 日本代表のユニホームを着られることに喜びを感じるし、全力でプレーする。瞬間、瞬間で気持ちを切ることができない試合が続く。目の前のことに集中し、一戦必勝でいくことが、金メダルへの近道になる。
▽巨人・阿部 選んでいただきありがたいが、成績が伴っていないので複雑。目標は金メダル。ぼくのすべてを出したい。
▽ロッテ・成瀬 これまで調子が良くないが、金メダルを取れるよう、調子を合わせていきたい。予選では五回持たなかったので、先発をするなら七回は投げてゲームを作りたい。
▽ロッテ・里崎 今年はケガで始まり、(代表に)選ばれるか当落線上だったと思う。しっかりと責任を果たしたい。(五輪で野球が行われるのは最後なので)今まで携わってきた人の努力を無駄にしないよう、優勝で締めくくれれば。
▽ソフトバンク・杉内 (出場した)8年前のシドニーはメダルが取れず、残念だった。北京はリベンジのつもりで、金メダルを目指して頑張りたい。
▽ソフトバンク・和田 僕にあるのはアテネで戦った経験だけ。今年の成績は納得していないが、選ばれたことに感謝したい。
▽ソフトバンク・川崎 プロに比べてアマの方が(日本代表の)歴史がある。安易な気持ちでは五輪に出られない。代表の重みを感じている。
【2008/7/17 毎日新聞】
◇最強のメンバー
日本代表・星野仙一監督 本当に悩みながら24人を選んだ。故障者が多く出ているが、現時点で日本の最強メンバーと自負している。いい成績を残せば日本中が沸く。野球の存在意義を示したい。上原は彼の今までの経験で選んだ。
◇つなぎ役で
日本ハム・稲葉 非常にうれしく思います。(目標は)金メダルしかない。そこに向けていい準備、いい調整をしたい。つなぎ役としてやっていきたい。野球人生の中で財産になれば。
◇代表の名に恥じないように
横浜・村田 うれしいし、今はほっとしている。本塁打を打てるに越したことはないが、初球から安打を打てそうな球は打っていく。日本代表の名に恥じないように胸を張ってプレーしたい。
◇どんなことでもやる
阪神・矢野 力になれることがあれば、日本代表のためにどんなことでもやりたい。若い投手も多いので、バッテリーがしっかりやっていく仕事ができればいい。
◇堂々とした態度で
阪神・藤川 日本を代表する野球人として、堂々とした態度で投げたい。これからの世代に、ひとつでも何かを感じてもらえるよう必死で戦って、勝ち抜くことを約束したい。
◇素直にうれしい
ソフトバンク・杉内 素直にうれしい。(アマ時代に出場した)シドニー五輪はメダルを取れず残念だった。リベンジという気持ちで金メダルを目指す。力を抜いて自分の投球をしたい。
◇絶対に金を
ソフトバンク・和田 アテネで銅メダルに終わって悔しい思いをしたとき、絶対に次も選ばれて金を取ろうと思った。選ばれなかった人たちのためにも、しっかり自分の仕事をやりたい。
◇元気にやる
ソフトバンク・川崎 金メダルを狙う。気合だけは負けないように。グラウンドに元気に立って、あとは体が勝手にやってくれるでしょう。盛り上げて日本の人たちを元気にしたい。
◇選ばれたからには
ロッテ・里崎 (右ひじの)けがから復帰したばかりなので、選ばれるかどうか当落線上だったと思う。選ばれたからにはしっかりと責任を果たしたい。夢の舞台で、多くの期待と声援に応えたい。
◇監督を胴上げしたい
ロッテ・成瀬 選ばれて光栄。(アジア最終)予選では5回もたなかった。先発で起用されたら最低7回を投げてゲームをつくりたい。北京五輪で野球は最後になる。寂しいけど、金メダルを取って星野監督を胴上げしたい。
◇全力でプレー
ヤクルト・青木 間違いなくレギュラーシーズンと違う意識が芽生える。瞬間、瞬間気持ちを切らず、目の前のことに集中して、全力プレーをしたい。
◇自分の投球を
中日・岩瀬 どんなときでも自分の投球をして、いい報告ができるように頑張る。
◇野球をアピール
中日・川上 (五輪の野球が北京で)最後にならないよう盛り上げ、野球がどれだけ重要か世界にアピールしたい。
◇突然でびっくり
中日・森野 (最終候補から漏れ)突然の選出だったのでびっくりしている。選ばれたからには目いっぱい頑張る。
◇自分のすべてを
巨人・阿部 例年のような成績を伴っていないので複雑。(アマチュア時代に出場したシドニー五輪と違い)プロとして行くプレッシャーはあるが、何とか結果を残したい。自分のすべてを出せればいい。
◇先発で投げたい
西武・涌井 正直、入ると思っていなかったので、ちょっと戸惑っている。アジア予選に出ていながら、今回選ばれなかった人のためにも頑張りたい。できれば先発で投げたい。
◇一度は入りたかった
西武・中島 選んでいただいて、光栄に思う。何百人も(プロ野球選手が)いる中から、24人に入れていただいて、うれしい。一度は(代表に)入りたいと思って、野球をやってきた。
◇頑張ってきた結果
西武・佐藤 想像もしていなかったので、信じられない気持ち。頑張ってプレーしてきた結果、(代表入りが)ついてきたと思う。これから重みを考えたい。
【2008/7/17 時事通信社】
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