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不景気のあおり受け

 米恐慌のあおりで遅々として進まない米ストーブリーグは年明けになっても大きく動く気配がなく、ベテラン日本人大リーガーの移籍交渉にも大きな影響を与えている。単年契約で戦い続けている斎藤隆投手(38、ドジャースからFA)、田口壮外野手(39、フィリーズ同)の両選手は落ち着かない新年を迎えた。

 大リーグで実績は残しているものの、年齢的な要因などから複数年契約を結ぶことが難しいベテランの2人。例年オフに行われる契約交渉は現役生活を賭けた戦いでもある。右ひじに故障を抱えた斎藤、フィリーズで出場機会が減少した田口はともに不本意な昨シーズンを送り、再起を狙う今季だが米FA市場が動かない。

 斎藤は古巣ドジャースを始め、抑え、中継ぎの戦力であることから、複数球団と交渉を進めているものの、まだ最終結論までには時間を要する段階。3月にはWBC出場も控えている。

 「状況は今のところ落ち着いているとはいえないが、野球はもちろん続けていく。故障は問題なく、09年はいいシーズンになるように自主トレは行っていきたい。まだ球団を絞り込んでいる状況ではない。年末よりは若干絞られたが、まだ決断するところまではいたっていない。市場の動きが遅いとエージェントからは聞いており、ある程度条件が揃ったところで判断したい」

 6日、大阪・京セラドームで行われたミズノのイベントに参加した斎藤は少年野球教室で汗を流した後に現況を説明した。

 同じくイベントに参加した田口も五里霧中。FA市場にレギュラークラスがいまだにあふれかえっていることもあり、スーパーサブの田口の交渉はさらにずれ込んでいる。

 「まだ、あの(斎藤)あたりが決まらないでいる。僕のところまで来ていない。なかなか決まらずモヤモヤしていたが、きょうは子供からパワーをもらってスッキリ爽やかだ。まずは決めること。体はまだまだ動くからそれから突っ走りたい。時間はかかるが、のらりくらりとがんばりたい。48歳までプレーしたいから(笑)」という田口の表情は生気に満ちていた。

 不景気にめいる世情だけにベテラン2人の気概に満ちた様子は印象的。艱難辛苦を乗り越えて米国で戦い続けてきた経験と気概は、恐慌も年齢も超越しているようだった。

【2009/1/7 ZAKZAK】
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