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公式サイトで表明

 北京五輪日本代表監督を務めた星野仙一氏(61)が、来年3月に開かれる第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の監督就任を日本プロ野球組織(NPB)から要請された場合でも、辞退する意向を表明した。8日付の自身の公式サイトに記した。「金しかいらない」と掲げて臨んだ北京五輪でメダルなしの惨敗。それでも人材難などから、星野氏のWBC監督就任は既定路線とみられていた。日の丸の指揮権は果たして誰が執るのか。

 WBC監督問題が大きく動いた。星野氏は8日付の公式サイト「星野仙一のオンラインレポート」で、WBC監督要請について、こう記した。

 ≪たとえあったとしても、いや、ないんだけれど、こんな世論やメディアの状況のなかでやったとしても決して盛り上がらんし、そういう支持がなかったら成功するわけがない。今、火ダルマになっているおれがなんでまた“火中の栗”を拾うようなことをするのか。娘たちもおれがこうしてさらし者になっていることで、余計に心を痛めているし、「パパ、ユニホームはもういやよ。長生きすることの方を考えてちょうだい」といっている。誰も賛成するような話じゃあないだろう。≫

 星野氏は北京五輪前の4月14日の時点でも、同サイトで、≪最近あっちこっちで訊かれるからいっておくけれど、おれはWBCの監督まではせんよ≫≪北京が終わったらそれはそれで、今度は次は、もっと若い監督、若いスタッフでことに当たっていくべきだし、それが日本の球界全体にとっても自然な、そして必要な、大切な取り組み方というか姿というものだということじゃあないのか。いつまでもONだ、ONに代わって今度は星野だ、というようなそういう時期や巡り合わせはあるにはあったとしても、いつまでも堂々めぐりの人事というものは好ましくない≫と記していた。

 北京五輪では予想を大きく裏切る惨敗だったが、星野氏自身は北京から帰国直前、非公式ながらWBC監督就任の打診を受けたことを認め、「おれが決めることじゃない。最終的にはおれが決めることやけれど…。今はそこまで考えていない」「失敗してもチャレンジするのがおれの人生」と就任に含みを残す発言をしていた。

 その後采配への批判などもあり、世論は星野氏のWBC監督に反発する向きが大勢だが、最終的には星野氏が就任するのが既定路線-との見方が有力だった。巨人・渡辺恒雄球団会長も「星野君以上の人がいるかね? おれはいるとは思わない」と擁護していた。

 次回WBC監督の人選については、NPBが加藤良三コミッショナーを中心に有識者や球界関係者の意見を聞きながら進めている最中だが、星野氏が受諾しないとなると、WBC監督の人選は混迷の度を深めることになる。

 しかし、「まだわからない。星野氏の辞退表明は、いわばポーズに過ぎないのではないか。世論の反発もあるから、いったんはこうしてけじめをつける必要があった。NPBから『それでもあなたしかいない』と頭を下げられれば、やむをえず受ける可能性はある」(球界関係者)とうがった見方を示す向きもある。

 第2回WBCは、来年3月5日に東京ドームで第1ラウンドA組(日本、韓国、台湾、中国)のリーグ戦がスタート。監督の人選をめぐっては12球団の間でも議論が続いているが、「9月中には方針を固めないと」(セ・リーグ球団代表)というわけで、時間は限られている。


【2008/9/9 ZAKZAK】
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