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チーム弱体化でチケット売れず
【シアトル=上阪正人】マリナーズ・イチロー外野手の来季、FA移籍が加速している。ここ数年のチームの弱体化の影響で16日、今季のセーフコ・フィールドのチケットの売れ行きが芳しくない-ことが夕刊フジの取材で明らかになった。人気、実力でチームを引っ張ってきたイチロー。その神通力も観客動員に反映されにくくなっている。来年以降、球団とイチローが必ずしも一蓮托生(いちれんたくしょう)とはいきそうにない。
マリナーズ事務所は「17日からのツインズ3連戦のチケット販売数は、17日が2万1000枚、18日が1万6000枚、19日が1万8000枚。観客満員4万7000人の半分以下ですけど、4月のシアトルは寒いということもある」と、チケットの売れ行きが低調であることを認めた。
昨年はア・リーグ西地区で最下位に沈んだにもかかわらず、観客動員数250万人は、ア・リーグで6位と健闘。一方でフロントは主力メンバーの入れ替わりを推し進め、現在のラインアップはシアトルのファンには、なじみの薄い面々ばかり。それが、ファンの気持ちを微妙に逆なでしているようだ。
シアトルのスポーツグッズショップの店員をつとめる日本人女性は、「イチローさんが来てから、毎年球場の年間指定席を買ってましたけど、今年は買うのをやめました。去年なんか、試合を観にいくたびに負けていたんですよ。やっぱりチームが強くて勝たないとだめ。ファンだって、イチローさんが今年限りでチーム出ると思っています。周りの選手に真剣にやろうという感じがなくて、面白くないんじゃないかな」と話す。
また、マリナーズ関連グッズを扱う球場チームショップの店員は、「最も人気があるのは選手のネームと背番号入りのチームTシャツ。今年も一番売れているのはイチロー選手のもの。日本からの観光客がたくさん買っていかれるのも大きいけど、全般的にみても最もポピュラーなのはイチロー選手です」。
継続的にフロントが、実績のある選手を獲得してきてはいるが、ファンへのアピール面に関しては、イチロー一本かぶりの状況は変わらない。
イチロー自身は「去年までと、明らかに違うのはセンターの守備につくということ。僕も個性が表現できると思うし、自信もある。見ている人には喜んでもらえると思います」と、観客にプレーの質の高さをアピールしている。それでも一般のファンを振り向かせるには、マリナーズ全体に優勝を狙える雰囲気がないとはじまらない。
オリックス時代も日本一となった96年を境に、イチロー個人の人気とは別に、本拠地グリーンスタジアム神戸の観客動員が年々減少。今度は米国でその再現が懸念される番だ。
マリナーズのチャック・アームストロングCEOはシーズン開幕前、07年のチームの選手年俸総額がチーム史上最高の1億1000万ドル(約132億円)にのぼっていることについて「(それを考えると)ちょっと、むせそうになるね」と表現している。
イチローの現在年俸は、4年総額4400万ドル(約52億8000万円)。オフのFAで球団がイチローを確保しようとすれば、経営を揺るがす大幅な年俸アップは避けられない。今季終了後、観客動員への影響とてんびんにかけて、泣く泣くイチローを手放すというシナリオがちらついてきた。
【2007/4/17 ZAKZAK】
【シアトル=上阪正人】マリナーズ・イチロー外野手の来季、FA移籍が加速している。ここ数年のチームの弱体化の影響で16日、今季のセーフコ・フィールドのチケットの売れ行きが芳しくない-ことが夕刊フジの取材で明らかになった。人気、実力でチームを引っ張ってきたイチロー。その神通力も観客動員に反映されにくくなっている。来年以降、球団とイチローが必ずしも一蓮托生(いちれんたくしょう)とはいきそうにない。
マリナーズ事務所は「17日からのツインズ3連戦のチケット販売数は、17日が2万1000枚、18日が1万6000枚、19日が1万8000枚。観客満員4万7000人の半分以下ですけど、4月のシアトルは寒いということもある」と、チケットの売れ行きが低調であることを認めた。
昨年はア・リーグ西地区で最下位に沈んだにもかかわらず、観客動員数250万人は、ア・リーグで6位と健闘。一方でフロントは主力メンバーの入れ替わりを推し進め、現在のラインアップはシアトルのファンには、なじみの薄い面々ばかり。それが、ファンの気持ちを微妙に逆なでしているようだ。
シアトルのスポーツグッズショップの店員をつとめる日本人女性は、「イチローさんが来てから、毎年球場の年間指定席を買ってましたけど、今年は買うのをやめました。去年なんか、試合を観にいくたびに負けていたんですよ。やっぱりチームが強くて勝たないとだめ。ファンだって、イチローさんが今年限りでチーム出ると思っています。周りの選手に真剣にやろうという感じがなくて、面白くないんじゃないかな」と話す。
また、マリナーズ関連グッズを扱う球場チームショップの店員は、「最も人気があるのは選手のネームと背番号入りのチームTシャツ。今年も一番売れているのはイチロー選手のもの。日本からの観光客がたくさん買っていかれるのも大きいけど、全般的にみても最もポピュラーなのはイチロー選手です」。
継続的にフロントが、実績のある選手を獲得してきてはいるが、ファンへのアピール面に関しては、イチロー一本かぶりの状況は変わらない。
イチロー自身は「去年までと、明らかに違うのはセンターの守備につくということ。僕も個性が表現できると思うし、自信もある。見ている人には喜んでもらえると思います」と、観客にプレーの質の高さをアピールしている。それでも一般のファンを振り向かせるには、マリナーズ全体に優勝を狙える雰囲気がないとはじまらない。
オリックス時代も日本一となった96年を境に、イチロー個人の人気とは別に、本拠地グリーンスタジアム神戸の観客動員が年々減少。今度は米国でその再現が懸念される番だ。
マリナーズのチャック・アームストロングCEOはシーズン開幕前、07年のチームの選手年俸総額がチーム史上最高の1億1000万ドル(約132億円)にのぼっていることについて「(それを考えると)ちょっと、むせそうになるね」と表現している。
イチローの現在年俸は、4年総額4400万ドル(約52億8000万円)。オフのFAで球団がイチローを確保しようとすれば、経営を揺るがす大幅な年俸アップは避けられない。今季終了後、観客動員への影響とてんびんにかけて、泣く泣くイチローを手放すというシナリオがちらついてきた。
【2007/4/17 ZAKZAK】
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